今日もこれからも、帰りたい場所がある➊

第七話　　やっぱりおかしい ページ7

ピピピピ ピピピピ ピピピピ

「う〜ん」

今日は土曜日。

昨日は寝るのが遅かったから、8時に目覚ましをかけていたんだ。

眠い。

あーあ。ずっと寝てたかったな。

でも、お母さんとお父さんは「休みの日でも９時までには起きなさい」っていうんだよね。

あ！！！！！！！！！！

そうだ！お母さんとお父さんの喧嘩は、どうなったんだろう！？

寝ぼけていた私は、昨日のことを思い出した。

慌てて一回に降りていくと、お母さんとお父さんはいなくて、お姉ちゃんがソファに座って本を読んでいた。

あれ？お母さんたちは、まだ寝ているのかな？

「ねえ、お姉ちゃん。お母さんたちはまだ寝てるんだよね？」

「うん。そうみたいだね。」

「ねえねえ！昨日の喧嘩、どうなったかな？？」

「私に聞かれても…わかんないな。」

「じゃあさじゃあさ、二階に見に行こうよ。」

「えー。幸花一人で行ってきてよ。私は、ここで本を読みたいから。」

「えー！やだやだ！お姉ちゃんも行こうよ！喧嘩のこと、気にならないの？」

「まあ、気になるけど…」

「じゃあ行こ。ね？」

「はいはい。」

お姉ちゃんは、あきれたように立ち上がった。

二人で階段を上っていく。

二階の一番右の部屋。ここが、お母さんたちの部屋だ。

「幸花ノックしないの？」

「無理だよ〜！怖い！お姉ちゃんがノックして！」

「いやだよ。幸花が行こうって言ったんでしょう？」

「まあ、そうだけど・・」

私は困って下を見た。

！！！そこには、スリッパが・・・！！

「おおおおお姉ちゃん、スリッパが・・！！」

「なに？スリッパはいつもあるでしょう？普通じゃん。」

「いや・・・でも、お母さんとお父さんのスリッパ、いつもより離れてるし、八の字になってるし・・・」

「関係ないでしょ・・幸花、考えすぎだよ。」

またまた、お姉ちゃんがあきれたように言う。

でも、いつもはくっついていて、スリッパまで仲がよさそうな感じなのに。

今日は、いかにも仲が悪そうな感じだよ・・？

これはやっぱり・・・おかしいっ！！！！



　

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