第十三話 今だけは ページ13
え?突然何?話って?
ゆいかちゃんがあんなに真剣な顔しているところなんて、見たことがないよ。
私は、驚きながら、聞き返す。
「え?話って何?」
「ここじゃあれだから、二時間目の休み時間に話そう。」
ええ!?ここじゃあれってことは、ものすごく真剣な話ってこと?誰かに聞かれたらまずいような話?
一体なんだろう?
もしかして、前の悪口に関係していることかな?
まさか・・・友達をやめたいとか?
いやだ。いやだよ。それだけはやめてほしい。
確かに、私はゆいかちゃんに怒ってる。だって、悪口を言われたんだもの。
でも、でも、嫌いになったわけじゃない。ゆいかちゃんが私のことをどんなに悪く言っていたとしても、大好きな親友だもん。
あのゆいかちゃんのことを、そんなに簡単に嫌えるわけない。
お願い。ゆいかちゃんとはずっと、友達でいられますように。
今は朝の休み時間。チャイムが鳴って、一時間目の授業が始まった。
今日も授業に集中できないんだろうな。でも、別にいい。
ゆいかちゃんに嫌われるよりはずっとまし。
ただ、私は、ゆいかちゃんに嫌われているかもしれない。だって、ゆいかちゃんに悪口を言われた。
その出来事は私にとって、すごく大きい。
時間だけがたっていく。
二時間目の休み時間が近づいていく。
私がぼーっとしていると先生が突然私に言った。
「幸花、授業を聞いているか?今は大事なところをやっているから、聞いておいたほうがいいぞ。これは、中学生になってからも使うからな。」
「・・・」
知ってるよ。知ってるけど・・・。
今はそんなこと考えられないの。ゆいかちゃんとのことが、頭から離れない。だから、今だけはまじめに授業を聞くことはできない。
「先生は幸花のために言ってるんだぞ。」
「・・・」
私のために言ってくれていることはわかってるんだけど・・・でも・・・
「ごめんなさい。今日やったところは家で勉強してきます。だから、今は・・・」
「わかった。家でちゃんとやってくるんだぞ。」
「・・・はい」
それから私は、ずっとぼーっとしていた。一時間目の休み時間も、二時間目の授業も。
いつもはすごく楽しい休み時間。でも今日はまったく楽しくない。
チャイムが鳴った。今は、何時間目?
はっ!!二時間目の休み時間だ!
ゆいかちゃんと話し・・・。
一体なんだろう?気になる。早く、ゆいかちゃんに話を聞きたい。
「幸花ちゃん、話をしよう。」
第十四話 大好きな親友(三原ゆいか目線)→←第十二話 どうすればいいの?
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🍁 - 面白ーい!もっと更新してほしいな〜! (2023年3月4日 16時) (レス) @page30 id: 3289779505 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうりたくさんのかっぱ巻き - こんにちは。私も小説を書いてみました。ぜひのんのんさんに読んでみて欲しいです!のんのんさん、文章的に中学生くらいでしょうか?私は小5なので、のんのんさんは私よりもお姉さんかな?と思っています!更新されていて嬉しいです!楽しみにしていますね (2022年2月2日 16時) (レス) id: b087d08761 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - ありがとうございます!!すごく嬉しいです!題名の意味が分かるお話を、後々作ります!また読んでください! (2022年1月15日 19時) (レス) id: 90df0cd0b1 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうりたくさんのかっぱ巻き - 初めまして。元気な主人公がといっても可愛いですね!「今日もこれからも、帰りたい場所がある」という題名の意味が気になります。更新楽しみに待っています!ですが無理はしないでくださいね。 (2022年1月15日 19時) (レス) @page1 id: b087d08761 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんのん | 作者ホームページ:http://todorokit
作成日時:2022年1月15日 18時