六日目 ページ39
裕「涼介と2人で話がしたいんだ。
5分だけでいい、彼の手錠を
外してやってくれないかな?」
ーーなる、ほど?
でも、それに光くんが応じる理由は
全くないぞ。
光「それをやって、俺に何の得があるの?」
裕「涼介が、殺人鬼じゃないということを
証明してあげるよ」
ーーあ?
光「どーやって!」
裕「ーーそれは言えない。
2人が組んで光くんに反抗されるのが
怖ければ、涼介のキーを預かっとけばいい」
光「裕翔のキーは?」
裕「光くんが絶対に探せない場所に
隠してある」
光「ーー情報が裕翔に有利すぎる」
裕「決して君に危害を加えることはない。
ーー早くしてくれ」
光「.........」
何故だろう、いつも裕翔の言葉は人を呑む。
ーー光くんは呑まれた。
光「ーー5分のみ。
妙な真似をした瞬間、処刑するからな」
.
.
ここは囚人シェルター。
目の前には裕翔。
俺は光くんにキーを握られている。
光くんは、入り口で俺らを見張っている。
彼の手には、キーの2つ刺さったタブレット。
大ちゃんのキーを拝借し、
いつでも処刑実行が可能な状態だ。
こんな状態で裕翔は何をしたいんだ?
ーー自問自答。
もう、大体わかってんじゃねーか。
裕「俺は、2日目と3日目、知念と同室だった。
それで、涼介が彼の両親の仇だと知った」
涼「ーーそんなことだろうと思ったよ」
部屋割に沿って考えれば、知念と裕翔は同室。
分かってたことだ。
あの日ーーAが俺の入るはずだった部屋に
入っちまった時。
あの部屋には知念はいなかった。
始めから、俺と同室になる約束自体が
嘘だったんだ。
理由は?ーー簡単だ。
裕翔に会うためだ。
知念は嘘つきだな。
あの笑顔で致命的な嘘をつくんだから参る。
涼「で、知念の仇打ちってわけか。
...あれは知念の勘違いだったって言っても
ダメなんだろうな」
裕「1つ聞いて欲しいことがある」
ーーいつも聞き手にまわることが多い裕翔が
主張するのは珍しかった。
裕「俺は、中学の時の友達がいない。
いじめられていてね」
ーー飛び出した話も信じ難かった。
涼「バカな嘘つくな、」
裕「涼介もいい加減なことを言う。
高校に入って態度を変えたから評価される
ようになったんだよ」
涼「仮にそうだとしてだったらなんだよ?」
93人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜美(プロフ) - 雛菊さん» 本当ですか!笑偶然でも見つけていただいてとても嬉しいです!!!( ´ ▽ ` )ノ近日また更新しますのでそれまで待っていただけると嬉しいです♪ (2016年10月26日 22時) (レス) id: ac68b5c335 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 偶然見つけて一気読みさせていただきました!すっごく面白くて先が気になります♪これからも更新楽しみにしております(^^) (2016年10月19日 10時) (レス) id: 1cf476ed7e (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - さなえミントさん» おお、ここにも仲間がいらっしゃった♪(´ε` )読んでくださってありがとうございます!はい、頑張りますよぉぉぉー!笑 (2016年9月24日 19時) (レス) id: ac68b5c335 (このIDを非表示/違反報告)
さなえミント(プロフ) - ミステリー系の話が大好きなので更新楽しみにしてます!頑張ってくださいね!! (2016年9月23日 8時) (レス) id: 2cff19ecd3 (このIDを非表示/違反報告)
希 - かのんさん» 私もミステリー大好きなんですよ!!笑JUMPとホラーがコラボしてる作品少なかったので、作ろうかなと思って作らせていただきました(´∀`*)これからもよろしくお願いします!そして、返信遅れてすみません泣 (2016年9月19日 19時) (レス) id: 9f07c9d47e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:希 | 作成日時:2016年4月29日 13時