ココア ページ29
ココアを作り終え、Aの部屋へと向かう
扉をノックするが、返事が無い。
ん……？まさか…
そっと扉を開くと、案の定、机に伏せているAが目に入った。
近づくにつれ、規則正しい寝息が聞こえてくる。
眠気に負けてしまったのか…まあ、仕方ないだろうが。
このままじゃ風邪を引いてしまうかもな…
……
Aを起こさないようにココアを机の上に置き、布団を捲る。
Aの横に屈み、突っ伏した姿勢を、動きと振動を最小限に抑えながら、滑らすように横抱きへと替え、ベッドへと運ぶ。
…軽いな。
ベッドにAを降ろそうとした刹那＿＿＿＿
A「ん…んんん…ん…？えっ、えっ？！あ、わ、お、小田切さん？！！あわっ！」
Aが目を覚まし、余りに驚いたのか、俺の腕の上でバランスを崩した。
脳の判断より反射の方が速く、落ちる彼女を支えようと試みる。
だが、反射での判断、それに加えて前かがみの姿勢で、自由落下運動をする物質を支え切れる筈もなく、
上半身だけだし、腕を突っ張ったお陰で、大事は免れたが、
まあ、結論を言うと、
Aと共にベッドに倒れ込んでしまった。
▽ ▽ ▽
Aside
慣れない浮遊感を感じ、微睡から覚める。
そして直ぐに浮遊感の正体に気が付いた。
…えっ、よ、よ、横抱き、されてる…？！
驚きのあまり小田切さんの体の反対側に体重をかけてしまう。
危険を感じたが後の祭り。
小田切さんを巻き込んでベッドに落ちてしまった。
瞑っていた目をそっと開く。
すると、目と鼻の先、という程ではないが、拳２，３こ分の距離に小田切さんの端正な顔があった。
小「っ…？！す、済みません…」
A「あ、わ、あ、こ、こちらこそすみません…！」
慌てて顔をそらす。
一瞬の沈黙
小「あ、ココア、どうします…？」
A「あ、えっと、小田切さん、飲みます？」
小「Aさんは、もうお休みになられるんですよね？」
A「あ、はい。わざわざ運んで頂きましたし…」
小「なら、頂きますね。それでは、お休みなさい。Aさん。」
A「お、おやすみなさい！」
小田切さんが、退室する。
す、凄い…一瞬で何もなかったかのように話を…！
スパイ…凄い…
というか、私…
小田切さんにココアを入れて頂き、ベッドまで運んで頂き、挙句に持って来て頂いたココアを飲まずに返してしまった…
唯の迷惑じゃないですか…
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くろごま(プロフ) - 華さん» 初めまして〜！おこめありがとうございます！そんな…そんな…面白いなんて…ありがとうございます…嬉しいです… (2018年3月5日 21時) (
レス) id: 5b6a8fe685 (このIDを非表示/違反報告)
華 - はじめまして！華と申します。この作品めちゃめちゃ面白いです！これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2018年1月29日 14時) (レス) id: 8b86548a5d (このIDを非表示/違反報告)
狐@(プロフ) - 面白かったです！更新大変だと思いますが頑張ってください！ (2017年12月11日 22時) (レス) id: 9e6a07dea8 (このIDを非表示/違反報告)
くろごま(プロフ) - さんたさん» おこめありがとうございます！全力で待機して下さるなんて…ありがたや… (2017年10月29日 20時) (レス) id: d88d5cb08d (このIDを非表示/違反報告)
さんた - めちゃめちゃ面白いですね！！キャラの口調がすごく当てはまってて好きです。続き全力で待機してます！！ (2017年10月25日 10時) (レス) id: 450e167dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんごま | 作成日時：2017年10月8日 21時
