積重 ページ31
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それから2,3日目して彼女は店に訪れた
店に入ってきて俺に気が付くなり
「安室さん!来ちゃいました」
なんて笑顔で言うものだから、俺もつられて笑顔になる
お好きな席へどうぞ、と案内するとカウンター席の端に座って本を読み始めた
注文を取りに行くと「安室さんのオススメで軽食と飲み物を」と、本から目を離さずに言われ少し悩む
確か、高校生のときの彼女の好物はハムサンドとココアだった
好みが変わってなければいいのだが....
少し不安になりつつも彼女には悟られぬように笑顔で運ぶ
「こちら、ハムサンドとココアです」
おかしい、先程までの彼女の様子なら これ私の好きなものです!などとはしゃぐと思っていたのだが、彼女は無言のままだ
何故か無言の彼女に不信感を抱くも彼女の様子を見てそんな気持ちは簡単に拭い去られた
「……美味しい」
涙を流しながらハムサンドを食べていた
その様子を見ていた梓さんや他のお客さんの視線が僕に突き刺さる
これ俺が泣かしたみたいになってるよ
どうすればいいんだ...?
「…すみません、急に泣いてしまって。大したことじゃないんですけど、少し懐かしくなっちゃって」
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まこと(プロフ) - みかんさん» 少しですが、更新させていただきましたので時間があれば読んでみてください(^_^)評価ありがとうございます。 (2017年1月4日 10時) (レス) id: 5559bc45c8 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - このお話とっても良かったので評価をつけさせて頂きました!これからも頑張ってください!応援しています! (2017年1月2日 11時) (レス) id: 73725d1be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこと | 作成日時:2016年12月20日 21時