【呪術廻戦】ガチ恋した相手がまさかの“男”だった件について【五条悟】

ー ページ30

.




チャンスを図っていたというわけか


執念あるクズだなと沸々と湧き上がる怒りに、拳を強く握る今の五条は冷静ではない…頭の中は変態野郎殺すで埋め尽くされている

そんな親友を宥める夏油は｢でも…｣と一つ疑問が残っていた



｢そんな情報どこで入手したんですか？数年も居場所を晦まして、きっとその間にも入念な計画を練っていたはず…相手がそう易々と明かしてくるはずがない

…それこそ事態が起きてから判明するものじゃ…｣


｢んなもんどうでもいいだろ…！とにかく今は先輩優先！おら早く行くぞ！｣


神妙な顔で話す夏油の腕を乱暴に掴み、ズカズカと歩き出す五条に普段から任務でもこれくらいやる気ならありがたいな…と思うのは仕方ない


だが今は急がなくては…



｢…確かに、傑の言う通りだ｣



どこで情報を入手した…か



｢本当に間違いはないんだな？｣

夜蛾はすぐ側にいる補助監督に問いかけると、資料片手に｢はい｣と頷いた


｢正体不明、恐らく男性と思わしき人間からの電話でした

こちらの問いかけには応じず、最初はいたずら電話かなと思ったんですが…神林さんの情報や、１０年前の出来事まで事細かに言われて…今回の件もあながち嘘ではないかと｣


ふむ…と夜蛾は顎に手を添え、何かを考える素振りをする



｢…確か、Aを保護した時も正体不明の人間から受けたものだったか…｣



Aを保護した時、誰に助けてもらったのかを問いかけても返ってくる言葉は




“気に食わないけど、俺の恩人”




の一言だけで、それ以上は何も言わなかった



｢夜蛾さん？｣




｢いや…

先に車は向かわせている…後から俺たちも合流するぞ｣


今回もその恩人が居てくれることを願いながら、夜蛾は生徒２人の後ろを追いかけた



.

｜→←ー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す