逃げてはいけない ページ42
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｢人付き合いが苦手なのは自覚済みだよ？でも私にだって友達はいるんだから｣
｢友達？あなたに？｣
｢バカにしてる？｣
“友達”という単語がまさか妹から聞ける日が来るなんて…明日は吹雪かしら？と本気で驚いているらしい電話越しでの姉は、きっと口元を手で抑えているに違いない
それほど衝撃の事実を明かされたんだ…とAはどこか他人事のように思いながら｢私だってやればできるよ｣と得意げでもないが言ってみた
｢それは…成人済みのお友達ってことでいいのね？｣
｢違う、同い年｣
｢同い年…今そっちの時間帯だと授業が終わった頃でしょ？そのお友達と一緒にいるなら姉さん、少しお話したいんだけど｣
｢いややめて？本当に過保護な母親みたいになってきてるから…それに今は一緒じゃないよ｣
｢どうして？｣
｢どうしてって…ほら、世に言うあれ｣
Aは、徐々に余裕が無くなり始めている姉を落ち着かせようと、言葉を頭で並びかえながらゆっくりと話す
｢アイドルにはファンが付き物で、結婚話とかになると批判されるあれ…いわば私の友達もそんな感じでさ…隣に立つだけで命が危ない｣
Aの中で作り上げられたヒエラルキーで、チリは『学園ドラマでいる人気Ｎｏ１の王様的立場』にあり自分はモブという住む世界が違う人間である
考えなしに近寄れば、明日がやってこないも同然
なんで友達になったんだろうと、今も不思議に思っているくらいだ(出会いを忘れている)
｢だから２人だけとか、必要な時以外は会いたくないかなぁ…向こうの人望とかあるし…｣
｢…それは違う、A｣
また何かしら言われるんだと思って構えていたら…返ってきた声は少し悲しそうで
でも凛とした、静かで落ち着きのある声が鼓膜を揺らし、今度はこっちが余裕のなくなる番だった
｢友達なんだったら、他人からとやかく言われる筋合いはない｣
｢でも｣
瞳が密かに揺れる
｢A、あなたがそうやって言い訳して逃げていれば、逆にお友達を傷つけてしまうのよ？｣
｢…っ｣
｢あの時のことに関しては気づけなかった私にも非があるし、むしろあなたは被害者であって間違ってなんかない…でもね？今回の件はお友達が被害者になっちゃう…前のあなたと一緒の立場になる…分かるかしら？｣
｢…うん｣
静かで元気のない声から、どうやら理解してしっかり反省しているらしい
もう中途半端な気持ちのまま、逃げてはいけないと…
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きら(プロフ) - パピコさん» コメントありがとうございます！ですよね！チリちゃんの妄想が止まらなくてつい書いてしまったんです。ちなみにアンケートの件、実際どうでした？。ブルロの推しかぁ…結構分け隔てなく推しているんですが、強いて言うなら潔くん蜂楽くんですかね*´꒳`* (2023年2月23日 11時) (
レス) id: a4108a0bcf (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 初コメ失礼します。小説とても面白いです！チリちゃんの小説割りと少ないのでチリちゃんの面白いのあって嬉しいです。あと余談なのですが、私もブルロ沼ってます！ブルロいいですよね〜。誰推しとかありますか？私はお嬢、凪くん、蜂楽推しよりの箱推しです！ (2023年2月23日 10時) (レス) @page42 id: 1442eac3b7 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - 餅さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるなんて恐縮です(￣^￣゜)文章力は貧しいかもですが、これからもこの作品をよろしくお願いします(>人<;) (2023年2月9日 3時) (レス) id: a4108a0bcf (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 初コメント失礼します。一番初めの導入でグッと引き込まれてから、面白くてあっという間に読み終えてしまいました…！先程お気に入り登録致しましたので、続きを楽しみにお待ちしております！ (2023年2月8日 21時) (レス) id: 2288440125 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きら | 作成日時：2023年1月23日 21時
