恋バナは無理でした ページ37
.
…貴様は何でもかんでも溜め込んで
すぐに限界がきてしまうというのに
場に馴染めれない哀れな子だ
「なら、貴様も異性の好みを言えば良い」
「え…」
チリとは違い、そんなAをものともしないレホールは淡々とそんなことを述べた
「えぇ…もう無理ですよ…」
「ここへ来てまだ日は浅いというのに何を言ってる…ただ問われたことに対し、答えを提示すればいいだけ
たったそれだけで会話というのは成り立つ…さぁ貴様も言え…!」
「なんですか急に」
なんかこっちはこっちで変なスイッチ入ったと思われるだろうが、レホールとて何も考えなしに言ってるわけではない
教師として、Aの苦手克服の成長を少しでも望んでいるだけ…そう、いるだけ
「う〜ん」
ジニア先生とかレホール先生だったら、好奇心に忠実なところが私は好きなんだけど…
異性のタイプかぁ
「うーん、強いて言うなら…前髪をガッツリ上げた人とか?」
「貴様はジニア先生かハッサク先生にしか好意を寄せられんのか?」
「いや、かなりの消去法で……今思ったんですけど私の周りってそういう人多くないですか?2人もそうですし、レホール先生もクラベル先生もオモダカさんも…そういう引き寄せ体質なんですかね?」
「それはまた、くだらん体質だな」
「…」
.
この会話から、チリは彼女の素がこれなんだと推測した
覇気があって、柔らかで表情はこちらからかだと見えないがきっと穏やかだ
もしかすると、‘’この話”ってのがあの子に壁を与えてんのかもしれんな
「それか、貴様の持ち合わせるその独創性と饒舌さを他の生徒にも見せれば良いのではないか?」
「…」
「なにも全員が貴様のことを否定するわけではない」
沈黙が流れる
途端に重苦しい空気へと変わってしまった
「無理ですよ…生徒たちが転入生の私を珍しがって声掛けてくるんですけど、正直無理だって思いました」
「貴様との学園生活に青い春を謳歌したいといった感じなんじゃないか?」
「違う、あれは絶っ対に品定めですね」
「……そこまで否定せんでもええやん?」
呆れから思わず苦笑いが零れる
「せめて学友は作らんと、クラベル先生が頭を悩ますのが目に見えて分かるな」
「…あー…そういえば、多分アローラで同い年であろう人と会話をしたような…気がします」
その話題が浮き上がってきたことに、チリはドキッと心臓が脈打つのが分かる
.
55人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きら(プロフ) - パピコさん» コメントありがとうございます!ですよね!チリちゃんの妄想が止まらなくてつい書いてしまったんです。ちなみにアンケートの件、実際どうでした?。ブルロの推しかぁ…結構分け隔てなく推しているんですが、強いて言うなら潔くん蜂楽くんですかね*´꒳`* (2023年2月23日 11時) (レス) id: a4108a0bcf (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 初コメ失礼します。小説とても面白いです!チリちゃんの小説割りと少ないのでチリちゃんの面白いのあって嬉しいです。あと余談なのですが、私もブルロ沼ってます!ブルロいいですよね〜。誰推しとかありますか?私はお嬢、凪くん、蜂楽推しよりの箱推しです! (2023年2月23日 10時) (レス) @page42 id: 1442eac3b7 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - 餅さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるなんて恐縮です( ̄^ ̄゜)文章力は貧しいかもですが、これからもこの作品をよろしくお願いします(>人<;) (2023年2月9日 3時) (レス) id: a4108a0bcf (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 初コメント失礼します。一番初めの導入でグッと引き込まれてから、面白くてあっという間に読み終えてしまいました…!先程お気に入り登録致しましたので、続きを楽しみにお待ちしております! (2023年2月8日 21時) (レス) id: 2288440125 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きら | 作成日時:2023年1月23日 21時