本当は傍に ページ1
＊Ki
「…っ…ぅ…ぁ…」
急に息ができなくなって。
またいつかの過呼吸か、なんて冷静に考えてる自分がいた。
どうやって呼吸してたんだっけ…
どんどん苦しくなっていくのに、どうすることもできなくて。
思わず胸の辺りをぎゅっと掴む。
誰か…
助けて…
そう心の中で呟いてから、気づいた。
あぁ、そうだ…
俺には助けてくれる人なんていないのか…
そう思ったら、どうにでもなれという気になってくる。
俺、死ぬのかなぁ…
いっそ、このまま死ねたらいいのに。
そしたら、そしたらもう何も考えなくていいんだ。
あいつの言葉に、行動に、傷つくことなんてなくなるのに。
…少しでも悲しんでくれるかな、なんて、そんな都合のいいことばっかり。
そんなことをぼんやりと考えながら、薄れゆく意識に身を任せた。
「…北山っ!?…」
あ、れ…？
ふじがや…？
ずっと聞きたかった声。
長年一緒にやってきたんだ。
間違えるはずがない。
「北山、大丈夫だからな」
抱きかかえられて背中をさすられる。
その安心する腕に身を任せた。
「みっちゃん!ゆっくり息して」
これも知ってる…
横尾さんだ。
なんで？
なんで助けてくれるの？
「…っ…ふ…じ、がや…はっ…ぅ…」
「うん、ここにいるから」
2人の言う通りに呼吸をしていくうちに、だんだんと息苦しさが無くなっていくのがわかった。
「…はぁっ…ごめ、ん…も、大丈夫、だから」
「お前の大丈夫は信用できない」
藤ヶ谷にばっさりと言われて、何も反論できない。
「…ほんと、大丈夫…だから、もう帰っていいよ…ごめん…」
藤ヶ谷がはぁ…と大きな溜息をつくのがわかった。
やっぱり俺、迷惑だよな…
「違うから」
「…ぇ…？」
「北山今、俺迷惑だなとか考えたでしょ。それ、違うから」
「俺たちはみっちゃんのことが心配なだけだよ」
そう言って、俺の頭を撫でる横尾さん。
その手が、暖かくて。
藤ヶ谷の声が、心地良くて。
何故だか涙が溢れた。
「あぁ、もう泣かないの」
「また苦しくなるぞ」
優しい2人の声に余計涙が溢れて止まらない。
「…っ…ひっ…なん、でっ…こういうときばっかり、優しくするん、だよっ…」
「…ごめんな」
違うよ、藤ヶ谷。
謝るのは俺の方なんだ。
俺が弱いのがいけないんだよ。
だから、謝らないで。
言いたいことはたくさんあるけど、涙が邪魔をして、結局何も言えなかった。
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藤北ラブ(プロフ) - 何度もコメントすいません！また作品読み直してたら続きが気になってきました！頑張ってください！ (2018年2月24日 22時) (
レス) id: bc8d395f08 (このIDを非表示/違反報告)
藤北ラブ(プロフ) - またまたコメント失礼します！更新楽しみに待ってますね！続きが気になってます！ (2017年11月28日 0時) (レス) id: bc8d395f08 (このIDを非表示/違反報告)
藤北ラブ(プロフ) - 更新楽しみに待ってますね。 (2017年8月30日 22時) (レス) id: bc8d395f08 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - 藤北ラブさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。更新が遅くて申し訳ないです。これからお話増やしていくつもりなので、読んでいただけたら嬉しいです！ (2017年8月30日 16時) (レス) id: b5794282e2 (このIDを非表示/違反報告)
藤北ラブ(プロフ) - 小説読みました。続きがとてもきになりますよ。更新待ってます。頑張ってください。 (2017年8月10日 0時) (レス) id: bc8d395f08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作成日時：2017年7月22日 21時
