ホグワーツの授業について ページ25
Aにとって、ホグワーツの授業は(ビンズ先生の『魔法史』以外は)どれも退屈のしない、目新しい物だった。
水曜日には夜中に望遠鏡を覗き込んで、星の名前や惑星の動きを観察し、週に三回はスプラウト先生の『薬草学』の授業で植物ごとに使用する用途の違いについて学んだり、実際に育ててみたり。
『妖精の呪文』ではフリットウィック先生がハリーの名前を聞いて興奮した途端、その小さな体を転ばせて姿が見えなくなってしまったりして、それがAには面白おかしく感じた。
まだ他にも受けていない授業はあるが、現時点でAがやりがいを感じたのは、マクゴナガル先生の授業だった。
如何やらそれはアリスも同じらしい。
マクゴナガル先生は、他の先生よりも大層厳しい先生だ、と授業前の彼女の話からAは感じ取った。
＊
『変身術』の授業で、A達はマクゴナガル先生の見事な変身術を見た後に、複雑なノートをたくさん取った。その後一人一人にマッチ棒が配られる。
如何やら一度目の授業はこのマッチ棒を針に変えるらしい。
Aは土御門達から散々魔法を教え込まれた物だから、これくらいのレベルはすぐにこなせた。彼女はそれを見ていたマクゴナガル先生に絶賛された。
その後、マクゴナガル先生は次に成功したハーマイオニーの元へと向かい、Aは様子を見計らっていたアリスに声を掛けられた。
「ねぇ、日本の魔法って、此処とは違う物なんでしょう？ 如何してそんなに簡単にこなせるのよ」
「土御門さん達に教え込まれたからね」
その言葉を聞いた途端、アリスはその切れ長の目を大きくさせた。
「ツチミカドって、三大名家の？」
その言葉が聞こえたのか、前に座っていたドラコと、その横に座っているセオドールがギョッとして此方を振り返った。
「うん。よく家に入り浸ってるよ」
「「「よく家に入り浸ってる……」」」
「おまけに書類仕事とかはよく他人に押し付けてるし」
「「「書類仕事は他人に押し付ける……」」」
「他にも」と、その他の事を語ろうとしたAの事を、ドラコは制した。
「辞めてくれ、A。自分の抱いていたツチミカド家のイメージが物凄い勢いで崩れ落ちてるんだ」
ドラコの言葉に「それな」とセオドールは同意する。アリスの方を見れば、眉間に皺を寄せていた。
……ちょっと言いすぎたかな。
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息抜き(プロフ) - 真昼さん» コメント有難う御座います！ 良いですよねぇ、ハリポタとチェンソーマン。 (2023年1月12日 22時) (
レス) id: aff75be4a1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 好きな物語がクロスオーバーされていて、嬉しかったです！ (2023年1月12日 17時) (レス) id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：息抜き | 作成日時：2022年12月17日 17時
