【番外編】お空の世界2 ページ15
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「うおっ!」
「大丈夫?神楽ちゃん」
空の下では春。
急に風が吹いてくる季節だ。
二人の女性を看取った少女もその風に思わず声がでていた。
「.....うん。」
一瞬、空耳かもしれない。
マミーの声が聞こえた気がした。
ありがとうって優しい声で頭を撫でてもらったような
神楽は自分の頭を撫で優しかった母親の手のぬくもりを思い出す
「どうしたの?」
「ううん!行こ!そよちゃん」
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「......じゃあ私はそろそろいくよ。
あのハゲがこっちに来そうになってるから追い返してくる」
私たちの憩いの場に邪魔しにくるなってね。
きっとすぐにでも愛した人に会いたいのだろうに、神楽ちゃんの家族がもう誰もいなくならないために空の上には行かせない。
そういう想いで三途の川でまた彼の姿を見にいくのだろう。
神楽ちゃんの暖かさはこの人からきているんだなと感じる。
ひとりぼっちで終わるはずだった最期が彼女のおかげでいつの間にかたくさんの人であたたかくなった。
明るい少女が繋げてくれた。全て目の前で優しく微笑む婦人が産んでくれたおかげだ。
「とても感謝しています。
きっとお母さんに似たんですね。」
江華さんは女神のような優しさで微笑んだ
「いや、きっとそれはまだハゲ散らかしてる親父のほうだよ」
私をひとりぼっちから拾ってくれたのもあの男さ。
やっぱり誰かが傍にいるっていいもんだろうと彼女は幸せそうに笑った。
ええ、ほんとうに。私たちは幸せ者ですね。
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いかがでしたでしょうか
番外編はこんな感じで黄泉の世界にて主人公と誰かが話す物語になります。
前話の最期の江華さんの言葉は四十七話 嘘とひとりぼっち での神楽ちゃんの気持ちと相対しています。
自分は何もできていないつもりでも、他人からしたらだいぶ救われているってことあると思うんです。
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ポテト(プロフ) - とても素晴らしい作品でした。作っていただきありがとうございます。 (2022年8月2日 1時) (レス) @page35 id: becea61854 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - みーこさん» 中学生はとても感情が複雑でそれに受験が重なると苦しいことが多いかもしれませんがあまり気負わずご自身が出せる力を出して自分に合った場所を探せるといいなと思います。疲れたらいつでもひまわりの彼女に会いにきてくださいね! (2020年11月2日 0時) (レス) id: 186341d011 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - みーこさん» たくさんの作品にたくさん感動していた側の自分が新しく作品を作りあの頃の私のように感動してくださる方がいらっしゃるのはとても感慨深いです。 (2020年11月2日 0時) (レス) id: 186341d011 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - みーこさん» 愛情こもったコメントありがとうございます。嬉しすぎて泣いてしまいました。私もみーこさんのように読み漁っていた時期があり一通り読んだ後にもっとあんな設定でこんな文章の作品が読みたいと考えるようになったのがこの小説の執筆を始めたきっかけです。 (2020年11月2日 0時) (レス) id: 186341d011 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - やっぱり素晴らしいですね。花言葉のエモさを理解したし、色んなことを教わった作品。ボロ泣きした夢小説は少ないんですけど、そのひとつでした。今どうかはわかりませんが、この作品は永遠に不滅だと思ってます。銀魂が終わってもまた、訪れさせていただきます。 (2020年10月28日 21時) (レス) id: 322bb6492e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴 | 作成日時:2018年8月14日 23時