どう思いますか ページ3
Aside
……さて皆さん、先程の続きです。
どう思いますか。『毎朝布団から出てこない上司を叩き起こすことです』という回答を聞いて、どう思いますか。
……え…?
そんなカッコいい上司のお世話を焼けて羨ましい、と言いましたか…?
…何を言っているのですか!!そんなはずないでしょう!?だって見てくださいよこの人!!
「…沖田隊長ってば!!会議が始まっちゃいますって!!」
「うるせェ雌豚…」
………どう思いますか!?布団から顔を出すこともなく部下にそんな卑劣な罵倒を浴びせるこのクソ上司に、それでもそんな感情を持てるのだとしたら貴女はきっと超人です。どうか、私のこの『一番隊副隊長』というポジションと変わって頂きたい。切実に。
「あーもう……なんで毎日こうなのよ…」
……今朝まではよかった。
朝6時。いつもの時間に目を覚まし、気持ちのいい朝を私、日下部Aは迎えていた。目覚まし時計に協力を受けることもなく、自力で目を覚ますほどの良い目覚めはきっとない。昨日はよく眠れた。
そして、漸く着馴れてきた黒い隊服を見にまとい、身なりを整える。実は、私は真選組に入ってそこまで日が経っていない新人だったりする。その黒服を着て、鏡の前に立った時の誇らしい気持ちは、初めてこの服を着たときと未だあまり変わらない。
今日は会議なるものがあるため、いつも以上に身だしなみを完璧にし、私は部屋を出た。手短に朝食をすませ、7時45分に始まる会議に向け、私は会議室に訪れた。そこには既に数人の隊長格の方々がいらっしゃっていた。この会議は隊長、副隊長、そして副長と局長が参加するものなので、まぁそうだろう。
部屋の襖を開けてその向こうの座布団にあぐらをかいている副長、局長の元に行き、私は彼等に挨拶をする。
「おはようございます、局長、副長」
「おう、おはようA!」
と、局長は今日も今日とて明るい笑顔でそう言ってくれる。が。副長は何やら眉を寄せており、私は首をかしげる。ご機嫌が優れないのだろうか。
「…副長?何かありました?」
「……いや、悪いA…」
総悟はまだか、と。副長は苦々しい顔で言う。沖田総悟。私の直属の上司であり、遅刻の常習犯。恐らく彼は今も夢の中に居ることだろう。
「……そうですね…まだ起きていないかと」
「だよな…」
すまないA、と。いつもと同じような会話を、今日も繰り返す。
「……アイツを叩き起こして連れてきてくれないか」
………なんてことがあり、今に至るのだ。
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ゆきふく(プロフ) - 好きすぎて2週目に入りました。またお世話になります。笑 (2月9日 15時) (レス) id: c898271006 (このIDを非表示/違反報告)
雨散 - ああああああああああああああああ (2019年8月5日 14時) (レス) id: c6b3012422 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - 私は沖田さんになんてことを........ (2019年3月29日 15時) (レス) id: 544b2fa555 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - ちあきさん» ちあきさん!ありがとうございます!!返信が遅れてごめんなさい!!一巻の沖田さんはツンデレが大きく出てますね(笑)甘々な沖田さんがこれから出てくるかと思われるので、甘い彼もご堪能くだされば幸いです!!お楽しみくだされば嬉しいです!! (2018年6月1日 0時) (レス) id: f6c7f9fb7e (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - 沖田くんのツンデレええですね(笑) (2018年5月12日 22時) (レス) id: 3135ea492c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年9月11日 17時