no mind ｡17｡ ページ17
･
地に足がついてないような感覚のまま
フラフラ上ってきた階段の先に見えたのは、屋上へと続くドア。
高校生の大野先生は毎日毎日ここを上ってこのドアノブを回して。
ドアを開けると吹き込む気持ちいい風を浴びてたんだ。
･
･
今まで一度も来たことのなかった屋上は一面コンクリートで
こんなとこでは到底お昼寝なんて出来そうにない。
少し進むと青いベンチがポツンと置いてあり
その向こうには1メートルくらいの凸物がドンと建っている。
ジャンプすれば登れそうなソコに、何故か昼寝をしてる大野先生の幻覚が見えた。
男女共にブレザーを着用してるうちの学校。
幻覚の先生は少しだけズボンをずらし、白いベルトを巻いてる。
眠そうに欠伸をしたと思ったら強い風があたしの髪を無造作に揺らして
前髪をとめていたピンをベンチの下まで飛ばしていった。
･
ベンチのそばでしゃがみ、ピンを拾い上げる。
すると、ベンチの裏側で何かがピラピラ剥がれそうになってて
それが何かを確かめるためにコンクリートの上に寝転んだ。
･
渡里先生が言ってた“高校生の大野くん”はコレのことだったんだ。
小さな四角いプリクラ。
10年以上も前のだから色落ちしてるけど
嬉しそうにピースしてる女の子と
眠そうに両手をポケットに突っ込んで立ってる柄の悪い金髪は
間違いなく学生時代の渡里先生と大野先生だ。
･
先生、昔と比べても全然変わってないよ。
変わったとこと言えば
目尻にシワが出来て優しい印象になったことくらい。
･
･
･
智「パンツ見〜えた」
お尻が冷たいコンクリートのせいで冷えた頃、真上には大野先生が立ってた。
「うそ…///」
智「水色の水玉？」
起き上がり先生に背を向けて確認してみる。
「…もう・・・なんで見るのよぉ」
智「そんな短いスカートはいて寝転んでたら見えるっつうの」
･
笑ったときにできる目尻のシワは、ほら、優しい。
同じ顔で、同じ髪色で。
外見は変わってないのにオーラが暖かい。
智「こんなとこで何見てたの」
先生も同じように寝転がる。
すると、また強風が吹いて
さっきの幻覚と目の前にいる大野先生がピッタリ重なった。
･
no mind ｡18｡→←no mind ｡16｡ satoshi
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 611人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えりも(プロフ) - しゃぼん玉。さん» 毎日チェックしてくれてすごく嬉しいです♪もっと夢中になれるお話にしたいと思います。ドキドキさせますよ(^^)４もよろしくお願いします♪ (2013年9月23日 0時) (
レス) id: 8aefd8df71 (このIDを非表示/違反報告)
えりも(プロフ) - 美和さん» そうですね。ハッピーエンドに結び付けるよう工夫していきたいと思います(^^) (2013年9月23日 0時) (レス) id: 8aefd8df71 (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼん玉。 - パート３お疲れ様です。毎日更新されるのか覗いて。この作品にぞっこんしたみたいです (( ぱーと４でも私をどきどきさせちゃってくださいな、（（ (2013年9月23日 0時) (レス) id: 79e444eafa (このIDを非表示/違反報告)
美和(プロフ) - えりもさん» 主人公ちゃんが先生と和くんの闇を癒していってほしいですね。 (2013年9月22日 8時) (レス) id: 143f26fc8d (このIDを非表示/違反報告)
えりも(プロフ) - 美和さん» よかったです♪ピュアな主人公ちゃんと過去に闇を持つ先生&カズとの関わり方を考えるのがまた難しいです（計画性ゼロなので笑） (2013年9月22日 6時) (レス) id: 8aefd8df71 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えりも
| 作成日時：2013年9月10日 21時
