きまぐれポイズンベリー 【R.Y】

毒苺01 ページ1

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高校に入学すると同時に、俺は"ノーマル山田"を卒業した。






「ねぇ今日りょぉすけのおうち行っていい？」


涼介「いいよー、親いねぇし。家呼ぶのはお前だけだから」


「りょうすけくん、放課後屋上でどう？」


涼介「りょーかい。スリルあっていいんじゃね？」






もともと色素の薄かった髪の毛をさらに明るく染め、
制服を着崩すことを覚えれば、

俺の持ち前のルックスに惹かれた女の子たちは何もしなくても寄ってくる。





侑李「涼介遊びすぎー」


涼介「いいじゃないですか知念さーん。溜まるもんは溜まるんだから」





中学の時からの親友もいる。
勉強はしなくとも赤点は免れる。


誰もが憧れる、まさに順風満帆な高校生活を送っていた。

...少なくとも今朝までは。





薮「うーい、席付けー」





いつものように薮ちゃんせんせーの掛け声で朝のホームルームが始まって、
俺は机の下でこそこそスマホをいじる。

そして、いつものように解散して他クラスの女子でも侍らせに行こうとしたところ
いつもとは違う薮ちゃん先生の言葉が俺を引き留めた。





薮「昨日も言ったけど、転校生を紹介しようと思う！飯尾ー、入ってきていいぞー」


A「...はじめまして。飯尾Aです」





少しウェーブがかった色素の薄いセミロングの髪の毛。

長いまつげではっきりと縁どられた黒目の大きい瞳。
果実のような、赤ともピンクとも言い難い唇。

短めのスカートからのびる白くて引き締まった脚。



初夏の風と共に教室に入ってきた美少女は、
俺のプレイボーイ心に一瞬にして火をつけた。

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