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百七十三匹目 ページ26

「んー……朝…………」

「あぅじ……」

「お二人とも。そろそろ起きてください?」



朝である。

カーテンの隙間から擽る様に朝日が差し込む。

俺はウルフの胸に顔を埋め、ウルフはウルフで俺を抱きしめて離さない。

そして、そんな感じで抱き合って寝ている俺達を起こしに来たレオ。

俺達は、まだ起きたくないと抱き合う腕に力を込めた。

溜息が聞こえて来た。

次の瞬間



ジャアアアアアアアンッ



「にぎゃぁああああぁぁぁぁぁ」

「ヴッ」



突然の騒音に俺もウルフも耳を塞ぎベッドの上をゴロンゴロン転げまわる。

視界の端にレオが見える。



「おはようございます、お二人とも」

「うぅぅ」

「レオ手前ェ」



耳栓をし、笑顔のレオの手にはシンバルが握られていた。

どこから持ってきた……。



「朝食はできているので早く降りてきてくださいね?」

「ぁぁぁ......」

「くきゅぅぅぅ」



レオの言葉に、未だにキンキンと頭の痛んでいる俺とウルフはそう呻き声を返す他なかった。




タンッタンッタンッ



「ったく……レオの野郎……」

「今に始まった事じゃないだろ。

というか、本人の前で言うなよ。

確実に面倒くせぇから」

「わぁってるよ」



一階に下り、リビングのドアを開ける。

味噌汁のニオイがふわりと香った。



「おー、レオ。

相変わらずお前の作る汁は良い匂いだな」

「手と顔洗ってきてください」

「ぬゅ〜」



ほらほらとレオに背中を押され、洗面所に押し込まれる。

ウルフは眠たそうに眼を擦りながら俺の後ろについてきている。



ジャーッ



バシャバシャと手と顔を洗い、拭く。

ウルフも習って手と顔を洗う。



「うみゅ〜」

「お、主、ウルフ。

ってびしょ濡れじゃないですか!!」

「みゃ……」

「こらこら毛繕いして誤魔化さない」



レオはどこからかタオルを取り出して俺の頭をワシワシと拭いた。

ウルフは未だに雫を滴らせていた。

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作品ジャンル:アニメ
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アキ - 続きが気になって次々読んでしまいます!これからも頑張ってください! (2019年3月25日 8時) (レス) id: 524ee6d04b (このIDを非表示/違反報告)
野良(プロフ) - ミリアさん» お返事の方遅くなりすみません。時間と気力があり次第、リクエストの作品を作らせていただきます! もっとも、いつになるかはわかりませんが。コメント有難うございます! また気の向いたときにでも立ち寄ってください! (2017年9月15日 8時) (レス) id: 93a3181461 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で面白かったですもし今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーの世界にトリップか転生したKかハイキューか黒バスか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけて更新頑張って下さい (2017年9月7日 18時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
ちょっとね、隠れたいのよ(プロフ) - 波瑠音さん» コメントありがとうございます! 物凄くのんびり気の向いたときの更新なのでふと思い出したときにでもまた来てみて下さい! (2017年6月27日 17時) (レス) id: 6af8be8c4a (このIDを非表示/違反報告)
波瑠音(プロフ) - とても面白いです!これからも続きを読みたいと思ってます! (2017年6月27日 16時) (レス) id: 6a4ce7bd71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょっと隠れます | 作成日時:2017年5月23日 2時

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