*番外編 「恋」 ページ31
*
俺達の関係が悪化し始めたのは、文化祭の時。
近藤さんが冗談だかなんだかで、アイツが俺を好きだと言った時、アイツの本心が分からなかった。
それでも、あの時腹を括って気持ちを伝えられていたら、少しは違っただろうか。
今日もそんなことを考えながら、アイツを遠目に見る。
「A......」
俺は、紅林Aが好きだ。もうずっと前から。でもなかなかそれを伝えることが出来ず、それどころか最近は、お互い距離を置くようになった。
早く伝えていれば。
そんな後悔が募るばかり。怖くて気持ちを伝えらなかった自分が情けない。
そうして今日も、話すことすら出来なくなったアイツを気づかれないように眺めるだけ。
神楽「A!これごっさ美味しいネ!食べてみるアル!」
「ごめん、食欲無いからいいや。」
神楽「そうアルか、」
......最近元気ねえな。思えば顔色もここの所良くない。本当は今すぐにでもアイツのところへ行きたい。
なんかあったら頼れって言いたい。.......でも今の俺にはそれは出来ない。
あぁもう本当に。
「もどかしい。」
近「なにがだ?」
「うわぁぁ!?」
すると、ぬっと現れた近藤さんがその言葉を拾った。
「なんでもありやせん。」
俺は適当にあしらう。
「そうか!がははっ!」と笑った近藤さんだが、次にはまともな言葉が返ってきた。
「しかし総悟、最近元気ねえな。なんかあったらきくぞ!」
「ありがとうございやす。」
近藤さんもこんなだが、人の事を案外見てる。
この人に感謝だ。
すると、近藤さんが言った。
「ー......って、おぉ!?総悟、今俺Aちゃんと目合っちゃった、これはもしかして......」
そんなわけないだろ。と思わずアイツを見た。
すると
沖「っ、!」
目が合った。間違いなく。
慌てて逸らしたが、一瞬だけ。
そして、もう一度アイツを見ると明るい表情を浮かべていた。
そんな眩しいアイツの笑顔を見て、俺はふっと笑った。
「あーあ、好きだよ、どうしょもなく」
そう言って背伸びをした俺を、近藤さんは不思議そうに見ていた。
__恋。
180人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
2次元の住民 - 沖田くーんって発狂しそうになった( ´艸`)これからも更新頑張ってください! (2020年4月7日 17時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
レッドクランチ - 更新頑張って下さい! (2019年11月2日 18時) (レス) id: 62b41d8f92 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - レッドクランチさん» ありがとうございますー!お楽しみに(*´ω`*) (2019年10月31日 18時) (レス) id: cc848907e0 (このIDを非表示/違反報告)
レッドクランチ - 鈴神さん» 番外編ももちろん見ます!! (2019年10月30日 22時) (レス) id: 62b41d8f92 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - レッドクランチさん» ありがとうございます!番外編も見ていただけると嬉しいです、! (2019年10月30日 19時) (レス) id: cc848907e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鈴神 | 作成日時:2019年8月20日 18時