*片想い12 ページ13
*
__9月。
あれから夏は特に何かあるわけでもなく終わり、最近は日が暮れるのも早くなってきた。
文化祭まであと一週間。準備も終盤に差し掛かり、放課後に残って作業をするなど皆追い上げを見せていた。
そんな中、私はというと......
「時間が無いんだってば!手伝ってって何回目!?」
「だから手伝ってんだろィ、気持ちだけな」
必死こいて作業するなか、全くやろうとしない沖田くんに言葉を投げ続けていた。
特に進展もない彼とは、未だ仲のいい友達同士だ。
「あ、銀八先生に予算の報告しないといけないんだった。私行ってくるから、その間ちゃんとやってよね!」
銀八先生に用を思い出した私は、沖田くんに強く言い教室を出ていく。
「へいへい、んどくせーな。」
後ろで作業を始めるのを振り返らず確認し、ドアを閉める。 ようやくやり始めた彼にふっと笑いがこぼれた。
前にもこんなことあったな、なんて思い出しながら。
今のままでも案外幸せなのかもしれない。と自然と頬を緩ませて歩いていると、前から近藤くんが歩いてきた。
そして目が合い私の顔をみるなり声をかけてきた。
「お、Aちゃん、なんだかご機嫌だなぁ。顔が恋する乙女みたいで、」
がははと笑う彼にとっては冗談なんだろうけど、あながち間違ってない言葉に、不意にドキっとしてしまう。
「え、そそ、そんなことない、よ?」
テンパる私の言葉に、近藤くんは少し考えたあと、ニヤつきながら言った。
「もしかしてなんだがAちゃん、総悟の事好きだったりするか?」
あぁ、なんてタイミングが悪いんだろう。
まさか、沖田くんが私を探して来ていたなんて。
沖田「え......、」
近藤くんの言葉は、私が否定する前に沖田くんの耳に届いたのだった。
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2次元の住民 - 沖田くーんって発狂しそうになった( ´艸`)これからも更新頑張ってください! (2020年4月7日 17時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
レッドクランチ - 更新頑張って下さい! (2019年11月2日 18時) (レス) id: 62b41d8f92 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - レッドクランチさん» ありがとうございますー!お楽しみに(*´ω`*) (2019年10月31日 18時) (レス) id: cc848907e0 (このIDを非表示/違反報告)
レッドクランチ - 鈴神さん» 番外編ももちろん見ます!! (2019年10月30日 22時) (レス) id: 62b41d8f92 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - レッドクランチさん» ありがとうございます!番外編も見ていただけると嬉しいです、! (2019年10月30日 19時) (レス) id: cc848907e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴神 | 作成日時:2019年8月20日 18時