3話 ページ3
朝、この時間はまさに通勤ラッシュの真っ最中。
満員電車という名の灼熱地獄をなんとか抜け出し、自身の勤める会社に着いた途端、待ち受けるのは何としてでも乗り越えなければならない別の試練だ…
先輩女性社員「あっ折原くん！おはよう〜。今日もカッコイイわね〜」
「あはは、ありがとうございます」
出勤して、一番最初に声をかけてくるのは俺が少し苦手な先輩。
女性にこんなことを言うのはなんだと思うが…少し…いや、かなり香水の香りがキツイ。
自分自身香水を付けているため、特別香水の香りが苦手ということは無いが…
あまりにも漂ってくる、この甘ったるい匂いにはどうしても慣れない。
香水の匂いだけでもかなりあれだが、この先輩の苦手なところはそこだけではない。
先輩女性社員「ねぇねぇ。折原くんってさ、彼女とかいないの？」
「彼女ですか？うーん…いませんねぇ」
先輩女性社員「え？本当に？なら私、彼女候補に立候補しちゃおうかな」
そんなことを言いながら腕に巻きついてくる先輩…
(この先輩のこういうとこが苦手やわぁ…)
どうやってこの先輩から逃れようか、そんなことをぼーっと考えていると後ろから男性にしては少しだけ高めの、聞いてて心地よい声が聞こえてきた。
『おはよう折原くん。今日も早いね』
聞こえてきた声の方を向き、その言葉を発した人物を確認するとそこにはもう1人の先輩が立っていた。
「相川先輩…！」
その人物は俺がこの会社に勤め始めた頃からお世話になっている、常日頃からとても感謝している先輩だった。
(助けてください)そんな思いを込めた目で彼を見つめると何かを察したのか、相川先輩は未だに俺の腕にしがみついている先輩の腕をやんわりと解き、そのまま手を引きあの甘ったるい、ずっとその場にいたら気分が悪くなってしまうような空間から連れ出してくれた。
『えっと…ごめん、ちょっと折原くんと話したいことがあるから連れて行くね？』
もちろん、怪しまれないよう、先輩への配慮も忘れずに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 189人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
無伊(プロフ) - はじめまして、面白そうだと思い見てみたいのですが、ホスト？いいえ歌い手ですのパスワード教えて欲しいです。 (2021年12月5日 21時) (
レス) id: ff08c42ee2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - みきさん» あっごめんなさい。そのキャラは主人公ではないので名前固定です。この作品の主人公はお兄さんの方です (2019年4月22日 16時) (レス) id: c7691e5ae4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 真冬という名前から動かないです(泣) (2019年4月22日 15時) (レス) id: e0b4eaf84f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - みきさん» 変換できるようにしてるんですけど…できてませんか？ (2019年4月22日 15時) (レス) id: c7691e5ae4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 名前変換って出来ないんですか？（泣） (2019年4月22日 14時) (レス) id: e0b4eaf84f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミルクティー x他1人 | 作成日時：2019年4月15日 1時
