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相手__徳冨は、更にナイフを俺の足に引き付ける。
「っ……!」
ナイフはどんどん刺さり、腹からは血が流れる。
「痛いですか?痛いですよねぇ?当たり前です。人間ですから、痛いと思いますよねぇ!
……でも僕の妹は、こんな痛みですみませんでしたよ?」
「「……?!」」
妹…?
……どういう事だ?
「……僕の妹もマフィアに居たんだ。でも、人を殺すのが嫌になって、何人かで逃げたんだ。
でも、直ぐに見つかってしまう。だから僕はあの洋菓子屋で働いて、その金を資金にして
遠い所へ逃げようとした。…けど。」
「戻ったら妹は残酷な姿で死んでいた!体は潰れていたから、直ぐにお前だと気付いたよ。
だから生き残りを利用して、お前の妹を拐った!あいつらは只の駒だ。僕は妹を殺したお前に
復讐するために接触したんだよ!」
それは徳富の悲痛な叫びだった。
大切な家族を失った悲しみを、俺にぶつけている。
心がズキッと痛む。
…けどな__俺だって守りたい物があるんだ。
関係の無い家族に手を出されて、黙って居られる訳が無い。
「俺にも大切な妹がいる。だから……此処で負ける訳にはいかねぇんだよ!」
俺はナイフを力ずくで抜き、なんとか立ち上がる。
「っ…?!どうして立ち上がる事が出来るんだ?!重症なのに……!」
「何でって?そりゃあ……」
「妹を……守りたいからだ!」
俺はそう叫び、思いっきり徳冨を睨んだ。
すると相手は冷たい目で俺を見て叫んだ。
「ははっ、そうかい!……なら、これでもくらえっ!」
刹那、物凄い速さでコンテナが俺の体に衝突する。
「ぐっ…!」
「中也!」
今の攻撃で体の骨は何本か折れた。
余りの痛さに声を出す事も出来ない。
……でも。
優香の為なら、命だって惜しくはねぇ。
「まだ……だ!」
痛む体を押さえ、必死に立ち上がる。
「……まだ生きているのか。楽に殺してあげるよ。……死ね!」
相手は周りにあったコンテナ、鉄パイプ、木箱などあらゆるものを引き寄せてきた。
相変わらず速い。
けど、伊達に攻撃を受けている訳ではない。幾らかは見える様にはなった。
だから俺は
引き寄せてきた物へ向かって
゛自分から走っていった゛
「何ッ?!もしかして……!」
そして物にぶつかる寸前で物に触れ、
「異能を使う為――!?」
「重力操作…!」
下に徳冨を異能で突き落とした。
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チョーク(プロフ) - 雫さん» ああ!そうでしたか!こちらこそすみません>< 夢「雫様も私と同姓同名なのかと……!」わざわざありがとうございます!このネタは授業中に思い付きました← (2018年2月19日 17時) (レス) id: e74d4ea6bf (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - チョークさん» あぁ、わかりにくい書き方してごめんなさい!太宰さんに向かって夢主ちゃんが「同姓同名ですか?」って言っていたのでw (2018年2月19日 16時) (レス) id: 198a7174c6 (このIDを非表示/違反報告)
チョーク(プロフ) - 雫さん» ま、マジですか?!奇跡が起こった……だと?!((コメントありがとうございます!夢主ちゃん最高ですか?!嬉しいです……!作者の妄想の子達ばかりですけどね(笑) (2018年2月19日 15時) (レス) id: e74d4ea6bf (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 同姓同名w夢主ちゃんサイコーwww (2018年2月18日 18時) (レス) id: 198a7174c6 (このIDを非表示/違反報告)
チョーク(プロフ) - お餅さん» ありがとうございます!畏まりました!書かせて頂きます^^*ほっこりするお話と云っていただき嬉しいです!後日談も宜しくお願いします! (2018年2月4日 14時) (レス) id: e74d4ea6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョーク* | 作成日時:2018年1月13日 15時