【名探偵コナン】探偵たちの鎮魂歌

25 ページ25

"関係者以外の立ち入りを禁ずる"


そう書かれた紙が貼られている会社のドア。



コナン「禁じられると…」


服部「入ってみたなるんが」


白馬「探偵の嵯峨」



皆考えていることは同じようで、そっとドアに手を伸ばした。






白馬「殺害されたのは西尾正治。"ファーイーストオフィス"の営業部長。ライフルで狙撃されたらしい。社長の伊藤とは大学時代の同級生」


コナン「ん?ってことは…」


服部「西尾も犯罪研究会に入ってたとちゃうんか?」


白馬「ご明察。きたまえ」


服部「きたまえっておい、それ俺の携帯やないか。いつの間に…」


白馬「見たまえ」


白馬が服部の携帯をイジって見せてくれたのは、さっき服部が研究会で撮った研究会のメンバーが映っている写真。


白馬「この写真の最前列。中央にいるのが当時部長だった伊藤末彦。その右隣りが殺された西尾だよ」


コナン「ねぇ。伊藤さんの左隣の女の人は?」



白馬「あぁ。その女性は清水麗子。彼女もこのオフィスに勤めていたらしいけど、5月15日にジサツしているよ」


服部「ジサツやて?」


白馬「警察から任意での事情聴取を受けていた期間中にね」


服部「西尾の射殺事件の事についてか?」


白馬「かなりキツく取り調べられたらしいよ?」


そういった白馬が歩き出したので俺たちもついていくと現場についたみたいだ。


コナン「少し埃が被ってるけど…」


服部「事件のまんまみたいやなぁ」


白馬「まぁそのときは、このブラインドも窓も開いてたみたいだけどね」


白馬がブラインドを開けると、血がにじんだ様子の床が夕日に照らされる。


白馬「あのビルのトイレだよ。犯人が西尾を撃ったのは。使用した銃はチャーターAR-7。
スコープ、そしてサイレンサー付き。そのトイレに落ちていたらしいよ?八発分の薬きょうがね。
犯人は装弾数である八発の銃を撃ち尽くし、その中の一発が西尾の後頭部に命中。即死だったらしい。その後、西尾の机から伊藤が書いた現金輸送車襲撃の計画書が出てきたため、生き残った伊藤が指名手配されたってことさ」


服部「ほんで、清水麗子はなんで取り調べられたんや?」


白馬「さぁ。そこまでは」

26→←24

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す