【名探偵コナン】11人目のストライカー

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蘭SIDE

園子「蘭?らーん?」

蘭「えっあ…どうしたの?」

園子「どうしたってこっちの台詞よ!
さっきからボーっとしてるわよ」

蘭「あ、うそ!?
なんでもないわよ笑」

園子「ほんと〜?」

蘭「ほんと、ほんと笑」

なんでもない…はず…



「あ、今取れそうだったー!!!」

コナン「取れ、そう、だろ!
取ってみろよ笑」



目の前で繰り広げられてるボールの取り合い。

蘭「そっくり…」

莉菜ちゃんの可愛らしい拗ねた顔も、

コナン君の楽しそうな顔も、

…莉菜ちゃんに向ける愛おしそうな視線も。

その状況を……嫌に思える私も。

全部全部…中学生の時とそっくり…。




中学の時、サッカー部に入っていた新一。

それとなーくサッカー部のマネージャーをやってたのはみなみだった。

放課後、新一はいっつも残って練習してるんだけど、

「新ちゃーん!まだやる?」

そんな新一に文句ひとつ言わず、みなみはずーっと新一を支えてきた。

『みなみ〜、あんた工藤君とはどうなのよ〜』

『また告白されたんだって?彼氏が怒っちゃうよ〜』

「か、彼氏じゃないよ…!
それに…新ちゃんには蘭が…」

いっつも冷やかされてる時みなみは、顔を真っ赤にしながらも…申し訳なさそうに私を見てくる。

蘭「なぁーに言ってんの!」

ﾁﾗﾁﾗ私を申し訳なさそうに見るみなみが嫌いで……

そうさせてる私が大っ嫌いだたった。

「ま、まったくもう。困っちゃうねっ!
新ちゃんと蘭が両想いなのに…」

顔を暗くして、悲しそうに笑いながらそういうみなみ。

蘭「…みなみは好きな人いないの?」

「ヘッ?あ、えっと…いないよ…?」

ごめんね、わたしがずるくて。

みなみは優しいから……私が新一の事好きだって打ち明けたら…

絶対に自分の想いを押し殺すってこと…わかってたのに

新一「なーに、しけた面してんだよ」

蘭「しけた面ってなによ」

新一「いや、そういう顔…みなみ?」

「あ…私、次の授業の宿題やってないや!
やってくるねっ!」

パタパタと走って去っていったみなみを

新一「ほんと、あいつバカだな笑」

優しい瞳で見る新一。

蘭「そう…だね」

ごめんね、みなみ。

お願いだから…もう少しだけ…

もう少しだけ…酷い私でいさせて…。

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