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まなか「おいしい!」

先生「じゃあみんなで、別の班のも試食してみようねぇ」

先生がそういうとガヤガヤと少し騒がしくなる。

要「どうする?」

ちさき「どうするったって…」

まなか「あ、あの!」

私達のちらし寿司を持ったまなかは隣の班の人達に大きな声で声をかけた。

まなか「これ、よかったらどうぞ!」

『どうぞ、ったって…海の人が作った飯なんて食えないよな』

ピリっと空気が悪くなったのはすぐ分かった。

『生臭いんじゃね?』

まなか「で、でも…魚はいってないし…」

光「あいつらっ…」

「だめ、光。抑えて」

…まなかが自分から声かけて頑張ってるんだ。

ここで光が手を出したら…ややこしいことになる。

まなか「大丈夫…だと思うよ?」

『だから、いらねぇって!!!』

まなか「きゃっ…」

そう強くいった男の子に押されたまなかは、強い音を立てて床に座り込んだ。

「ひどい…」

作ったちらし寿司は床にばら撒かれている。

紡「謝れよ」

『っつたって…手元、滑っただけだし…』

『そうだよ…なぁ?』

先生「こらこら、どうした?ん?」

申し訳なさそうに顔を見合わせる男の子たち2人。

『すみません…でした』

「…まなか」

ぼーっと床を悲しそうに見つめてるまなかに声をかけると、ビクっと肩を揺らす。

「…そこ、危ないから移動しよ?
お皿の破片散らばってるかもしれないから」

まなか「あ、うん…そうだね」

「要。袋もらってきて」

要「分かった」

せっかく作ったちらし寿司。

……正直別に波中でもできることなのに何故か…特別な感じがした。

それは…まなかが成長して…なんだか私達を引っ張ってくれるような…気がして…。

紡「莉菜っ」

急に手を掴まれて紡を見ると、焦ったような表情。

…最近紡のいろんな表情見てるなーなんて考えてると、「そこ、危ない」と少し叱られた。

「あ、ごめっ…」

紡「大丈夫か」

「え?」

紡「なんか…泣きそう」

そう言われ急いで目を擦るけど…遅いみたい。

「…泣かないよ」

紡「え?」

「泣けないもん」

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もも(プロフ) - こんにちは!コナンの方もお気に入りで全部見ちゃいました!凪のあすからも大好きなので良ければ更新して欲しいです!頑張ってください! (2016年5月8日 8時) (レス) id: 00c5c3f7bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凪のあすかららら | 作成日時:2016年4月30日 17時

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