甲斐くんの彼女。2

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3月6日|





堀部「え、これガルムフェニックスですよね?」



教卓のところでパソコンで先生がアクション俳優を目指してた時の出演作品を見てると、堀部が聞いてきた。


石倉「なにおまえ、こんなの見てんの?」



堀部「ガルムフェニックスっていうのは、スーツアクター田中が引退宣言を撤回して、それで急遽主演をすることになったいわく付きの作品なんですよ!!」



「詳しいね」





堀部「あれなんだっけ..主人公の決めゼリフ..なんだっけな..?」




柊「はい、皆席に着こうか」




思い出せない堀部はなんだかむず痒そう。





柊「はい、きりーつ」



「..あ」



スマホの画面が通知が来たことを知らせる。




2通のLINE。




柊「A、挨拶」



気を取られていて私だけ挨拶をしてなかったみたいで、皆に視線を向けられた。




「あ、はい..」



須永「ばーか」



素早く頭を下げて席に着く。



「うっざ」






お父さん大丈夫か?



A事情は後で聞くけど..気をつけてね。





..一颯くんとお父さんはどういう関係なんだろ..




ﾁﾗりと先生を見ると、先生は自分の携帯を私たちに見せた。





映されてるのは噂のマイボイ。









みんなのみゃーちゃん先生に騙されたw





そのコメントと共に一枚の写真が貼られている。




柊「今朝、これをSNSに投稿したのは誰だ?」



小さく手を挙げた結城。



柊「指示を出すまではSNSに投稿するなと言ったはずだ」



結城「でも、凄いフォロワーも..」


柊「そういう問題じゃない」



結城「..すみません..」




怒った様子の先生は眼鏡を外す。




柊「さぁ、盛り上がっていこうかぁ!?」



急なテンションに、私たち生徒はついていけない。




柊「お〜はようございま〜す!他の先生にも聞こえるようにして貰えますか?」



先生は武智に電話をかけた。





柊「皆さん、先日は突然のカミングアウトに驚かれたことと思います。デマではありませんよ。
貴方達の中に景山澪奈のフェイク動画をベルムズに依頼した犯人が居ます。添付された顧客リストの画像もご覧になったはずですよ?
...ハッハッハ、僕もそう思いたかったですよ。
そこで今日は皆さんに課題を与えたいと思います。
景山澪奈のフェイク動画をベルムズに依頼したハンターは今夜8時までに名乗り出てください。
名乗り出なかった場合、



教室を爆破します」




その言葉に..教室はどよめいた。

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