甲斐くんの彼女。2 (ページ27)

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兵頭「おい、諏訪」

兵頭が、扉付近に涼音達と一緒にいる唯月に近寄る。

兵頭「お前何を知ってんだよ。
警察に楯突いてまでもここに残る理由を..お前は知ってんのか?」

唯月の戸惑った視線がクラスの皆を見回す。

兵頭「おい、答えろ」

不安そうな視線が、私を見つめた。

唯月「私は..

何も知らない。」

「唯月..」

兵頭「ほぉーら見ろ!!
俺らが残ってもな、意味ねぇんだよ!!
巻き込むんじゃねぇよ、お前ら!!」

1度消えかけた火に油を注ぐ兵頭の言葉。

また、争いが始まった。

「逢沢..どうしよ..」

逢沢「警察が突入した!!!!」

甲斐「..貸せ」

私の手からそれを取ると、隼人は皆に見せびらかすように持った。

甲斐「これを押せばいいんだろ!!」

持ち主から離された、爆弾のリモコン。

瀬尾「やめろ!!」

甲斐「うるせぇ!!いくぞｯ..」

扉が大きな音を立てて開いた。

「せんせ..」

柊「お前が押す必要は無い。
汚れ役は俺一人で十分だ」

宇佐美「え..ブッキー大丈夫なの..?」

柊「なんとかね..うぉ..」

「すごくすごく心配したんですよｯ..」

ぽんぽんと、あやす様に優しく先生が私の頭を叩いた。

柊「まだ完治という訳じゃないからちょーっとキツいぞA」

どうせ完治しないくせに。

心の中で悪態をついて、先生から離れる。

柊「甲斐、それを返せ」

言われた隼人は徐に投げ渡した。

柊「あっぶなお前..もっと慎重に扱え!!
さてと..俺の話はどこまで伝わってる」

宇佐美「大体把握してると思うけど..」

柊「そうか。
なら..ここから、出たい者」

"挙手をしろ"と先生が手を挙げると、

瀬尾、光永、辻本、兵頭、秋庭が手を挙げた。

柊「そうか、わかった。
じゃあ話し合いをする前に諏訪が何の情報を持ってるのか、それをはっきりしよｰｰ諏訪「だから知らないっつてんでしょ!?」

唯月が机に鞄を叩きつけた。