番外編.8/18(3) ページ13
ユイ｢乃木さん！｣
ロッティ｢誕生日｣
A｢おめでとう〜！！｣
クラッカーを鳴らし終えて元気よくそう言うと、乃木は驚いた顔のまま静止していた。
既に用意してるのにケーキを買ってきたらどうしようと心配だったが、どうやら杞憂だったらしい。乃木の手には鍵が握られている。
乃木｢…おまえら…｣
A｢朝、ごめんね。ほんとは覚えてたんだけど…サプライズしたくって｣
驚かすためとはいえ、乃木の気分を悪くしたことに変わりはない。私は乃木の目をみつめて謝った。
乃木｢…ははっ、いーよそんなの。｣
意外にも、乃木は眉を下げて言った。それがなんだか悲しそうにも見えて…
乃木｢あー腹減った！
今日はケーキと何があんの〜？｣
ロッティ｢無難にチキンとピザ…あとユイがおにぎりを握ってくれた｣
乃木｢やっぱり？この崩れ具合はユイちゃんだろーなぁと｣
ユイ｢な…結構上手くいったんだよ？！｣
乃木｢これで…｣
ユイ｢ひどい！！｣
3人の後ろ姿を眺め、心から幸せだなぁと感じた。
でもきっと夏休みが終われば自然とこの幸せを感じることは無くなる。
それでも、思い出だけはしっかりと残して帰りたい。
乃木｢A〜何してんの？早く食べよーぜ｣
ロッティ｢冷めるから早くおいで｣
ユイ｢あ！Aちゃん蝋燭取ってもらってもいい？｣
3人が私を呼んでる。それがとっても嬉しくて、自然と口角が上がってしまう。
A｢…うん！今行く！｣
乃木｢ん“…ちょ、ユイちゃん、｣
ユイ｢うん？｣
乃木｢これ、砂糖と塩間違えてない…？｣
ユイ｢え
う…ほんとだ…｣
A｢んー…確かにちょっと甘いけど…｣
乃木｢いやいやちょっとどころじゃなくね？！｣
ロッティ｢Aって味覚音痴なのか？｣
A｢いやー…食べれるものは食べとかないと死ぬ時期もあったと言いますか…｣
ユイ｢そうなんだ…｣
A｢あ、暗くするつもりはなくて！！｣
乃木｢分かってるって、まー折角ユイちゃんが作ってくれた愛情料理だしもう一個貰っとくね〜♡｣
ユイ｢2人とも無理しないでいいんだよ？！｣
A｢してないしてない｣
乃木｢作ってくれてありがとね〜｣
ロッティ｢ユイ、良かったな
次は間違えないように一緒に作ろう｣
ユイ｢うう…ありがとう、僕頑張るね！｣
ーーー
まだ続きますよ
ーーー
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作者名：霊来 | 作成日時：2023年8月2日 13時
