うるうどし。

０９　大雪 ページ9

「冬ですね〜、みんなコート着てますよ」

『そうです冬ですよ。上着忘れた人もいるみたいですけど』

「…………」




何も言い返せない。

今日は気持ちよく起きることが出来て、ちゃんと用意もした。

それでも、時間が余ったから運動してたら暑くて

そのまま家を去った。というお話でして、




「あー、仕事終わりイルミネーションとか見に行けないですかね？」

『上着を手に入れてから言ってもらっていいですか？』

「……はい。すみませんでした。」




いいなぁ。私もコートとか着てイルミネーション見に行きたいな。

彼氏とかいたことないよ。一生独り身？くりぼっち………




『Aさん。着きましたけど降りないんですか』

「あ、降ります！送迎ありがとうございます！」




撮影場所もクリスマスモード全開。

セットの装飾もピカピカ光ってて可愛かった




〈わっ！！！〉

「はっ！？」

〈めっちゃ驚いてんじゃん笑久しぶり！〉

「大我だ！もう驚いたよ、また子供みたいなことする」

〈へへっ笑Aなら笑ってくれるかなーって〉



あんな有名になっちゃって、私のこと忘れてるんじゃないかって

思ってたことを忘れさせるぐらい、元気で

昔と何も変わらず話しかけてきた大我。



「すごいねその衣装！もうキラキラじゃん！」

〈そうー、俺クリスマスツリーのさ星になれそうじゃない？〉



うん。ちょっと言ってることが分からない。



〈Aはこれから仕事？〉

「うん、そうだよ。大我も？」

〈ううん、俺今からながーい休憩に入るの〉

「あっそうなの？………ポケモンするの？」

〈Aと一緒にイルミ見に行こうかと思ってた。でも、無理そうだしなーポケモンするしか〉

「え！行きたい！！ずっと思ってた！」



ナイスタイミングだよ大我！！

さっきまで思ってたことが一気に実現しそうになるなんて！



〈でも、仕事あるんでしょ？〉

「それは、まぁ。でも！うちの敏腕マネさんにお願いしたらワンチャン！」









『ワンチャンとか言わないで下さい。仕事は仕事です。』








げ、鬼マネ登場だ。





「今日だけ！今日だけでいいからお願いします。」

「ほら、大我と行けるなんて滅多にないし！」
















〈…………北斗？〉





『…………』

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