拾壱 ページ13
「つまり現代にいる鬼は、昔居た鬼の生まれ変わりだという事だね。」
俺の死後、鬼舞辻を倒したそうだが、現代になってまた鬼が現れた。
今のところ鬼舞辻の存在は確認されていないが、現れた鬼は全て、昔鬼殺隊が斬ったもの。
「私には大正期以外の前世の記憶も戻りました。しかし、胡蝶しのぶとして生まれ、前世の記憶があるのも今の私だけ。」
胡蝶の話によると、我々は輪廻転生を繰り返し、様々な人生を送ったという。
そして今、大正と同じ人物として生まれた。
「滅鬼の為に、か。」
「奴らにも過去の記憶があるから、派手に俺達を襲ってるってわけだな。」
「あのぉ、そうだとしたら、やっぱりAちゃんにも思い出してもらわないと、訳もわからず襲われちゃうと思うんですけど……。」
最初に記憶が戻ったのは胡蝶。
その胡蝶がお館様と合流し、柱と見つかる限りの元鬼殺隊をかき集めた。
お館様の顔を見れば、全員すぐに記憶が戻った。
「だとよォ、煉獄。いい加減Aを引き込もうぜ、このままじゃ戦力が足りねェ。」
Aの居場所は、彼女の親が鬼に殺された事で既に掴めており、柱内で共有もしていた。
だが!
「あの子は今、普通の女子として生きている!俺にはその幸せを壊す事はできない!」
「親が殺されたのだ。彼女も黙っていまい。労しや、南無阿弥陀……。」
「僕も、そう思う。」
「これ以上一般人を傷つけたら、どう責任を取る?」
会議の度、Aの処遇については議論の的となった。
Aに何も知らせていないのは、彼女に明るい人生を歩ませたいという、前世からの俺の願いのため。
しかし、親を殺された彼女が、記憶を取り戻して何を思うかはわからない。
「鬼も焔に気付き、近辺での出現が増えています。」
「「お館様、どうかご判断を。」」
初めのうちは俺の意向を汲んでくれた冨岡と甘露寺も、さすがに限界を感じているようだった。
「じゃあこうしよう。柱を一人Aの近くに付ける。鬼が多い事は確かだしね。彼女を引き入れるかは記憶が戻るかどうかに賭ける。」
そうなれば、問題は誰を側に付けるかだ。
この場にいる俺以外の者の中に、選択肢は一人しかなかった。
「「煉獄。」」
「……御意。」
A、君の心を乱したくないと願ったのに、再び交わってしまうのが運命なのか。
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noel(プロフ) - シャノさん» はい!めっちゃ頑張ります!! (2020年7月20日 22時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
シャノ(プロフ) - noelさん» いえいえ!少しでもお手伝いすることができたなら良かったです!私もこの作品大好きなので、ファンの1人として陰ながら応援させていただきます。コレからも頑張ってください、楽しみにしています。 (2020年7月20日 19時) (レス) id: b2bfb3614c (このIDを非表示/違反報告)
noel(プロフ) - シャノさん» 訂正しました。わざわざありがとうございます!!以後気を付けます (2020年7月20日 19時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
シャノ(プロフ) - 50ページ目(肆拾捌 )の序盤で杏寿郎様のはずのところが杏寿郎と、呼び捨てになってました。私の勘違いでしたらすみません。ただ、少し気になったのでコメントさせていただきました。 (2020年7月20日 13時) (レス) id: b2bfb3614c (このIDを非表示/違反報告)
noel(プロフ) - みっちー愛してるさん» そんな事言っていただけて……!ありがとうございます^_^ (2020年6月22日 7時) (レス) id: fd0be5fd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:noel | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/noel_2/
作成日時:2020年5月26日 16時