４０話 貴方side ページ42
貴 ｢言ったじゃん…付き合いたいとかじゃないって｣
下 ｢ふーん…じゃあ俺が他の人と付き合ったり結婚しても嫉妬しないんだ｣
貴 ｢…うっすらしてた｣
下 ｢えっ｣
気持ち悪いけどずっと見てきたんだもん…彼女いるかどうかくらい…なんとなく雰囲気で感じてた。
貴 ｢下野さんわかりやすすぎるもん｣
下 ｢な、何が？どういうこと？｣
貴 ｢女の勘｣
下 ｢えっ。彼女いるとかわかんの？｣
貴 ｢…わかるよ、大体｣
谷 ｢確かにしもんぬって彼女できると最初の１ヶ月くらいはすげー浮かれてるよな｣
貴 ｢うん…いつもより携帯見る回数増えるし…服もなんか変わる｣
下 ｢何この人たち…怖いんだけど｣
谷 ｢初めて彼氏できた女子かってくらい気持ち悪い｣
下 ｢何それっ！｣
貴 ｢隠すならもう少し上手くやってって思ってた、正直｣
下 ｢だったら言えよ…｣
貴 ｢おめでとうなんて言いたくないし｣
谷 ｢…吉良ちゃんも結構めんどくせーよな｣
貴 ｢うん。自分でもそう思う｣
谷 ｢ツンデレも可愛いけど…少しくらい素直になったほうが気が楽じゃない？｣
貴 ｢んー…確かに今ちょっとだけ気が楽になったかも｣
谷 ｢でしょ？現場は無理でも飲みの席とかで言ってみたらいいじゃん。あなたの歌聞いてますって｣
貴 ｢それは…恥ずかしい｣
谷 ｢だからいつもあんななの？孤高のなんちゃらみたいな｣
貴 ｢それ…なんちゃらはいらないと思う｣
谷 ｢あ、そう？でも人嫌いなわけじゃないんでしょ？｣
貴 ｢まぁ…うん。自分から話しかけるのが苦手ってだけで…｣
谷 ｢好きだから話しかけられないとか？｣
貴 ｢…それもある｣
下 ｢ねえ…なんで紀章さん相手だとそんな素直に話すの？｣
貴 ｢まだわからないんですかねー…この人は｣
谷 ｢一生わからないんじゃね？｣
下 ｢俺のほうが吉良ちゃんと付き合い長いのに…｣
谷 ｢いくら付き合い長くたってお前がちゃんと向き合わなきゃ素直になるわけねーだろ｣
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作者名：和華 | 作成日時：2018年11月20日 3時
