聖教会編38 ページ22
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「また山奥……今度は島根か…」
私は大きくため息をついて、ファイルを棚に戻した。
「いつ、出発ですか？」
「お、話が早いじゃん？ Aもようやく仕事ができるようになってきたね」
「五条さんがこのまま諦めるとは思えませんから。で、いつですか？」
「それはまだ未定。ちょっと上と揉めててさ。今回のこと、上はまだ怒ってるみたいなんだよねえ。しばらく大人しくしとけって感じで、調査許可が下りるのは大分と先になりそうだよ」
「そうですか……」
それまで双子ちゃんに、何もないといいけれど。
「で、鳥居と呪霊については何か分かりました？」
「鳥居については何も。呪霊については、もともとあそこにいたものらしいってことが分かった。
あの孤児院、防空壕の跡地に建てられてるんだって」
「防空壕…？」
「そう。僕らが閉じ込められてた地下室や、あの地下通路は防空壕の跡だったんだよ。
防空壕なんて戦争時の人間の恐怖とか怒りとか、わんさか溜まってるからね。しかもその上に孤児院でしょ？
そりゃ中級呪霊くらいすぐご誕生、って感じだよね」
「じゃあもともと地下にいた呪霊を、あのシスター・ナギリが勝手に呪符結界で閉じ込めてただけ？」
「みたいだね。もっとも何でそんなことをしてたのか、それは分からないけれど」
「結局、分からないことばっかり………解決するどころか、どんどん違う謎が増えて行ってますよ」
「そうかな？」
五条さんが悪戯っぽく笑ったので、私は身構える。もう反射行動のようなものだ。
五条さんが胸元から、一枚の折りたたまれた紙を私に差し出した。
「次から次へと現れる謎も、意外とどこかで一つに繋がってるかもよ」
「なんですか？ これ…」
「シスター・ナギリについての調査報告書。上が送って来たんだ。出身地のところ、見てみるといい」
私はその紙を広げて、言われた通り出身地の欄を見る。
そして思わず、あ、と声を上げた。
そこにはこう書いてあったからだ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿出生地 : 新潟県首木村
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海星(プロフ) - 呪われし君に捧ぐ3を改めて作り直しました。よろしくお願いします。 (2022年7月1日 22時) (
レス) id: 1b892b7b06 (このIDを非表示/違反報告)
緋雪(プロフ) - 10点評価連打したい作品…ありがとうございます(；；) (2022年6月26日 19時) (レス) @page49 id: 3c54e1abfa (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 海星さん» 流石先生やることが違います (2022年6月21日 21時) (レス) @page44 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - あるふぁさん» ありがとうございます！！ すごく嬉しいです！ 頑張ります！ (2022年6月20日 10時) (レス) id: 1b892b7b06 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - Mamiさん» かっこいい恵書けてよかったです！ (2022年6月20日 10時) (レス) id: 1b892b7b06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2022年6月4日 16時
