story79 ページ40
コナンside
「亜土村藍里も偽名？」
一時的に自分の家に帰ってきていた俺は、目の前のソファに腰掛けている赤井さん＿＿今は沖矢さん____に驚いて聞き返した。
「ああ」
どこか落ち着いた様子でバーボンをすする赤井さん。相変わらず好きだな、バーボン。
「でもお姉さん、七瀬Aが探偵用の偽名で、亜土村藍里が本名だって言ってたよね」
「だが、ジェイムズに頼んで彼女について調べてもらったら、面白いものを見つけたと言ってきてね」
「それが亜土村藍里の偽籍だったってわけだね」
俺の言葉に赤井さんは頷く。
「七瀬Aはおろか、亜土村藍里なんて女はこの世には存在しない。彼女は俺たちに二回も偽名を教えたということなる」
「七瀬Aっていうのは偽名なのかな？」
俺は前から疑問に思っていたことを口に出した。
俺の問いかけに、面白そうに笑う赤井さん。その表情を見て俺は確信を持つ。
やっぱり七瀬Aは、彼女の本名なのではないか、と。
「なぜ、七瀬Aが偽名ではないと思うんだ、ボウヤ」
「僕、一番初めにお姉さんに会った時、お姉さんが『ななせ…』って苗字を言いかけてとめたことを、それが偽名だったからだと思ってたんだ。でも沖矢さんには本名を教えていたって知った時、もしかしたら逆だったんじゃないかって……本当はお姉さんは『亜土村藍里』と名乗ろうとしていた。でも子供相手につい口をすべらせて、うっかり本名を名乗ってしまったんじゃないか、ってね。だからあの時口ごもったんだ。偽名を教えないといけないのに、僕に本名を言いかけてしまったから」
赤井さんは相変わらず微笑んだまま何も言わない。
ポケットからタバコを取り出して、マッチで火をつける。煙がゆっくりと上がった。
「……いい推理だ。俺もそう思う」
やがて赤井さんがそう言った。
「だがしかし、この世界のどこにも七瀬Aなる女はいない。彼女もそれを分かっているから、戸籍を偽っているんだろう。
それにもう一つ、気になることがある」
「お姉さんの背後にいる、謎の依頼人、だね」
「ああ。彼女はその依頼人をクリスと呼んでいるらしい。もっとも本名かどうか怪しいところではあるがな」
「クリス？ 外国人なのかな？」
赤井さんは、タバコの煙をふぅーと吐き出して、どうだろうな、と呟いた。
「クリス＿＿＿＿＿＿＿サンタクロースを意味する名で、ブランデーをベースとするアイスタイプのロングカクテルだ」
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みそ - 沖矢さんにめっちゃキュンキュンされます…この作品を作って下さって本当にありがとうございます！！9も頑張ってください！ (2018年2月12日 0時) (
レス) id: f05c3c7162 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 百合さん» ありがとうございます！！ 頑張って更新します！ (2017年12月13日 7時) (レス) id: b25d192faf (このIDを非表示/違反報告)
百合 - すごく面白いです(*^-^*)続きが気になります！頑張って下さい！(*´∀｀) (2017年12月12日 23時) (レス) id: 664152f9a6 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - ムーンさん» 毎日読んでくださりありがとうございます！！ 一位なんて嬉しい！！ これからも頑張ります！ (2017年12月9日 21時) (レス) id: b25d192faf (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - 毎日毎日更新されたのを楽しみにしながら見てます！この作品今のところ私の好きな名探偵コナン夢小説1位です！！これからも続編頑張ってください！ (2017年12月9日 20時) (レス) id: 257ddb25d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2017年12月6日 23時
