トリップしたらシルバーブレッドが敵だったなんて聞いてない2【名探偵コナン】

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「……本当はもう、見つけたんでしょ？ アカイシュウイチを」

私の言葉に安室さんは目を見開く。

「……Aさん」

「見くびってもらっては困りますよ。私も一応、探偵ですから」

今度は私達は、お互い睨みあった。
やがて、ため息をついて安室さんが視線をそらす。

「……あなたという人は……本当に、よく分からない人ですね」

「安室さんほどじゃありませんよ」

「アカイシュウイチに関して分かっていることが一つあります」

私の皮肉を無視し、安室さんは静かに告げた。

「それをお教えするかわりに、もう二度とこの件に関わらないことを誓ってください。約束していただけなければ、教えることはできません」

約束します、と私は答える。
安室さんが小さく息を吸った。

「アカイシュウイチは、死亡しています」

「なんですって？」

「アカイシュウイチは死亡してるんです」

アカイシュウイチが死亡してる！！！？
そんなはずはない。
だってクリスは、彼の生命反応を東都から感じると言っていた。

「……根拠は？」

「アカイシュウイチは来葉峠で、車の爆発事故によって死んでいます。遺体の損傷が激しかったため、顔は確認できなかったということですが、亡くなる直前にアカイが触れていた携帯電話から検出された指紋と、かろうじて焼け残っていた腕の指紋が一致したため、アカイシュウイチであると断定されました」

どういうことなの……？

来葉峠での爆発事故？ 新たなキーワードに私は困惑を隠しきれなかった。
おかしい。アカイシュウイチは生きているはずだ。だが腕の指紋と直前に触っていた携帯の指紋が一致しているということは……？

それに杯戸病院で目撃されていた、コナンと思われる少年とアカイシュウイチの関係性も気になるところだ。
そしてアカイシュウイチに怯えて、自ら命を絶った楠田陸道も。
そういえば、楠田陸道の遺体は見つかっていなかったんだっけ。
だけど、その時楠田が乗っていた車は発見されたと小五郎は言っていた。

だめだ。情報が少なすぎる。もう少し、あと少しで全てが繋がる気がするのに……。

この事件の謎を解けば、アカイシュウイチに会うことができる。
私はそう確信していた。

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