story52 ページ13
翌日、迎えに来てくれた園子ちゃんと蘭ちゃん、そしてコナン君と沖矢さんと私の五人で、波土禄道のリハーサルライブに出向いた。
昨晩のことがあって、沖矢さんとは何となく気まずい雰囲気だ。
「沖矢さんと何かあったの? 」
コナン君が心配そうに聞いてきた。
「え? ううん、大丈夫だよ」
コナン君は、沖矢さんが黒ずくめの組織について知ってることを分かってるのかな。もし知らないのだとしたら……このまま沖矢さんを家に住まわせておくのは危険なんじゃないのか。
でも、私が言うべきことではないかもしれないと思い、口をつぐむ。
そんな私に、コナンは何か言いかけたが、結局それ以上は追求してこなかった。
そうこうしている間に、波土のリハーサルライブが行われる会場に到着した。
したものの……
「ごめんなさい。実はまだ、新曲が完成していなくて……ステージで誰もいない客席を見ながら書くから、二、三時間一人にさせてくれって」
マネージャーの円城佳苗さんがそう言って、リハーサル見学は出来ないと言われてしまった。
園子ちゃん達と顔を見合わせていると、背後から声がする。
「まあ、好きにさせてあげましょう」
振り向いて、思わずびっくりする。ものすごく背の高い男の人が、ポケットに手を突っ込んで立っている。
彼は波土が契約しているレコード会社の社長の布施さんだという。
「彼にとっては今回のライブが最後のようですから……」
ん?
十七年ぶりに新曲を出すんじゃなかったのか?
そう思っていたら、園子ちゃんががっかりしたような声を出す。
「ええー!!!? やっぱり波土さん引退しちゃうんですか?」
え? 波土さんって引退するの?
「そういう噂、流れてたんですよ前から」
蘭ちゃんも、少しがっかりしたような顔で教えてくれた。
「何度も止めたんだけどね。明日のライブでファンに伝えることになってるの」
ごめんなさいね、と円城さんが悲しそうに笑う。
マネージャーの彼女にしたら、共に歩んできた戦友を失うような気持ちなのかもしれない。
その時、また、背後から声がした。
819人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
トリップしたらシルバーブレッドが敵だったなんて聞いてない3【名探偵コナン】
トリップしたらシルバーブレッドが敵だったなんて聞いてない4【名探偵コナン】
もっと見る
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みそ - 沖矢さんにめっちゃキュンキュンされます…この作品を作って下さって本当にありがとうございます!!9も頑張ってください! (2018年2月12日 0時) (レス) id: f05c3c7162 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 百合さん» ありがとうございます!! 頑張って更新します! (2017年12月13日 7時) (レス) id: b25d192faf (このIDを非表示/違反報告)
百合 - すごく面白いです(*^-^*)続きが気になります!頑張って下さい!(*´∀`) (2017年12月12日 23時) (レス) id: 664152f9a6 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - ムーンさん» 毎日読んでくださりありがとうございます!! 一位なんて嬉しい!! これからも頑張ります! (2017年12月9日 21時) (レス) id: b25d192faf (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - 毎日毎日更新されたのを楽しみにしながら見てます!この作品今のところ私の好きな名探偵コナン夢小説1位です!!これからも続編頑張ってください! (2017年12月9日 20時) (レス) id: 257ddb25d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:海星 | 作成日時:2017年12月6日 23時