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story83 ページ44

今日の夕食は肉じゃがと炊き込みご飯。
炊き込みご飯はちょっと味が薄めだけど、肉じゃがはよく煮込まれていてとても美味しかった。
炊き込みご飯にキノコは入っていなかった。

「どうして急に打ち明ける気になったんです?」

沖矢さんが私に聞いた。
二人だけの食卓は、どちらかが喋らないと本当に静かだ。

「打ち明けるってなにを?」

「依頼人のことですよ。アカイシュウイチを探しているんでしょう」

「さすがですね。鋭い」

何を企んでいるんですか、と沖矢さんが箸をおいてじっと私を見つめた。

「企んでなんかいませんよ。ただ協力していただきたいんです」

「協力?」

沖矢さんが眉をひそめる。

「ええ。アカイシュウイチを一緒に探してほしいんです。本当は自分一人で見つけるつもりだったけど、私じゃ力不足で一向に見つかりそうにありませんから。沖矢さんなら頭もいいし、きっと見つけてくれるでしょ? どうかお願いします」

私は頭を下げる。沖矢さんの視線がじっと私の後頭部に降り注がれているのが分かる。

「……そのアカイシュウイチに会って何をするんです?」

沖矢さんの問いかけに、私は頭を上げた。

「腕時計を返していただきたいんです」

「は? 腕時計?」

予想外の答えに、沖矢さんはぽかんとしている。なんだか、その様子がさっきの張り詰めた沖矢さんとはかけ離れていて、妙に安心感に似たものを感じた。

沖矢さんでもこんな顔をするんだ。

「どういうことですか?」

「私の依頼人が、以前落とし物をして、それを今はアカイシュウイチさんが持っているらしいんですね。それが腕時計なの」

「なるほど……どんな腕時計です?」

沖矢さんの言葉にはっとする。

そういえば!!! どんな腕時計か聞いてなかったよ!!!?
馬鹿か!! 馬鹿なのか私!!!

「き、聞くのを忘れました……」

「何をやってるんですか」

沖矢さんの呆れた声が耳に痛い。

「本当に、Aさんは……鋭いのかそうでないのか、分からない人ですね」

「分からない? 鋭い人に決まってるじゃないですか。何を迷うことがあるんです」

憤慨して私が言うと、沖矢さんは今度は、くすくすと笑い始めた。

「やっぱり……あなたとは明確に相容れないものを感じるのに……なのに憎めないのは、それが原因ですね」

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みそ - 沖矢さんにめっちゃキュンキュンされます…この作品を作って下さって本当にありがとうございます!!9も頑張ってください! (2018年2月12日 0時) (レス) id: f05c3c7162 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 百合さん» ありがとうございます!! 頑張って更新します! (2017年12月13日 7時) (レス) id: b25d192faf (このIDを非表示/違反報告)
百合 - すごく面白いです(*^-^*)続きが気になります!頑張って下さい!(*´∀`) (2017年12月12日 23時) (レス) id: 664152f9a6 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - ムーンさん» 毎日読んでくださりありがとうございます!! 一位なんて嬉しい!! これからも頑張ります! (2017年12月9日 21時) (レス) id: b25d192faf (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - 毎日毎日更新されたのを楽しみにしながら見てます!この作品今のところ私の好きな名探偵コナン夢小説1位です!!これからも続編頑張ってください! (2017年12月9日 20時) (レス) id: 257ddb25d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海星 | 作成日時:2017年12月6日 23時

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