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「…………」
「そのマスクを取ってくれませんかね、沖矢昴さん……」
沖矢は少し考え込んだあと、つけていた白いマスクをとった。
その途端、安室がギリッと奥歯を噛み締める音がした。
安室が机を思いきり叩く。
「そのマスクじゃない！！！ その変装を解けと言っているんだ！ 赤井秀一！！」
「変装？赤井秀一？さっきから一体何の話です？ 赤井…秀一って、あなたが考えた小説の登場人物、ですよね？」
「貴様………」
安室がすたすたと歩み寄ってきて、いきなり沖矢の胸ぐらをつかむ。
沖矢が苦しげに顔を歪めた。
安室が沖矢の体をソファに押し付けているせいだ。
「あなたは一体何を企んでいるんです？
工藤邸の玄関先に2台、廊下に3台、この部屋には5台の隠しカメラがあるようですが……。
FBIにこの映像を送るのか、それともこの様子を誰かが見ているのか……たとえば、例の少年が…」
沖矢は咳払いして、マスクをつけ直すと、首を傾げる。
「わからないな……つまりあなたが言うように、仮にわたしが赤井秀一だとして、沖矢に顔や声は似ているのですか？ 変装しても声は変えられませんよ」
安室は馬鹿にしたように鼻を鳴らす。
「顔は変装、声は変声機、______でしょう？
以前、阿笠博士の発明で評判が良かったが急に販売を中止したチョーカー型変声機があったようですね……」
「ほう……チョーカー型変声機……それもあなたが考えたのですか？ なかなか空想力豊かでらっしゃるのですね」
「白々しいことを言ってられるのも今のうちですよ。そのハイネックにチョーカーが隠されているのでしょう……？」
沖矢がゆっくりと瞬きした。
安室がニヤリと笑う。そしてゆっくりと沖矢の首元に手を伸ばす。
「安室、さん……？」
困惑したような沖矢の声が響くが、安室はやめなかった。
安室の細い指がハイネックにかかる。
ごくり、と沖矢の喉がなった……安室はその端正な顔を沖矢の顔に近づける。
そして、低い声で囁いた。
「終わりだ、赤井秀一」
ハイネックが引っ張られる。
沖矢の白い首元があらわになった。
それを見て、安室は驚愕に目を見開く。
「な、なぜ………どうして……」
沖矢が自分を少し怯えたように見つめている。そこには安室の視線に震えるように、上下に揺れる喉仏があるだけで、チョーカーなどどこにもなかった。
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海星(プロフ) - カラ松ガールさん» ありがとうございますっ…！ めちゃくちゃ嬉しいです！！ 頑張ります！ (2019年10月31日 7時) (
レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - 前回からここまで一気読みしました！神ってました！大好きです！ (2019年10月30日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 74話に誤字がありました。「有紀子」ではなく、「有希子」です。 (2019年10月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 架印�靴気�» わわわ！ ほんとですね！ お恥ずかしい…ご指摘ありがとうございますっ！ (2019年10月26日 10時) (レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 66話：「このタケシード姿、なかなかいいな」の所…。“タキシード”が“タケシード”になってますよ。 (2019年10月26日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2019年10月18日 9時
