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赤井さんは俺をソファに座らせると、水の入ったコップと頭痛薬を用意してくれた。
俺は安室さんの家にお邪魔することきなったいきさつを、簡単に説明した。
もちろん、前世の母親にそっくりだった女性に遭遇したため気絶しました、なんて言えないので、そこ省いて「突然気分が悪くなった」ということにしておいた。
「なら気がついたときに、すぐ俺に連絡してくれればよかっただろう。何もわざわざ安室君の家に泊まらなくても……」
赤井さんはまた少し機嫌が悪くなったようで、俺をちらりと睨む。
「いろいろ考える余裕とかなかったんすよ……とにかく頭痛と熱がひどくて…」
それは本当だ。赤井さんのことなんて、考える余裕はなかった。
赤井さんは眉をひそめて、俺の隣に座ると、いきなり俺の額に自分の額をくっつけてきた。
「ちょ、ちょっと！！！！」
いきなり端正な顔が目の前に現れて、さすがに羞恥で赤くなった。
少し熱いな、と赤井さんが呟く。
「今朝は熱、下がってたんですけど……」
「振り返したのかもしれんな。さっきも様子がおかしかったようだし……こんなことはよくあるのか？」
俺はんー、と考え込む。
「俺、昔から低血圧で貧血気味なんで……たまに倒れたりすることはあるみたい…すね」
小さい頃はとくに、引きつけを起こしたり、失神したりすることが多かったらしい。
そう言うと、ものすごく心配そうな顔をする赤井さん。
「一度病院で検査した方がいいんじゃないのか？」
「もう何度もしてますって。ただの貧血だって言われてますよ……薬もほら、この通りもらってるし」
俺は頭痛薬を赤井さんに見せる。全然信用していない顔の赤井さん。
「前から思っていたが、君は少し不健康じゃないのか？ 男にしては体重も軽すぎるし、細すぎるだろ」
「タバコばっかり吸ってる赤井さんには言われたくないですよ。……俺は筋肉がつきにくい体質なんです！ すみませんでしたね！」
ふん、と俺がそっぽを向くと、「それは悪かったな」と全然反省していない口調で赤井さんが謝った。声に笑いが滲んでいる。
「まあともかく……少し眠った方がいいんじゃないか？」
「そ、そうっすね。寝てもいいですか？」
もちろん、と赤井さんが優しく微笑んだ。
俺がソファに寝転がると、赤井さんは毛布を肩までかけてくれた。
そして大きな手が、そっと前髪を払う。おやすみ、と低く柔らかな声がした。
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海星(プロフ) - カラ松ガールさん» ありがとうございますっ…！ めちゃくちゃ嬉しいです！！ 頑張ります！ (2019年10月31日 7時) (
レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - 前回からここまで一気読みしました！神ってました！大好きです！ (2019年10月30日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 74話に誤字がありました。「有紀子」ではなく、「有希子」です。 (2019年10月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 架印�靴気�» わわわ！ ほんとですね！ お恥ずかしい…ご指摘ありがとうございますっ！ (2019年10月26日 10時) (レス) id: 9bd37337b9 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 66話：「このタケシード姿、なかなかいいな」の所…。“タキシード”が“タケシード”になってますよ。 (2019年10月26日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2019年10月18日 9時
