『幸せ』の意味 (ページ8)

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異変7 ページ8

雅『…………っていう訳なんだけどさ』

ちょうど23時をまわった頃おれと雅紀で話している。

潤から和のことを聞いてきたらしい。

雅『翔にぃどう思う？』

翔『う～ん……』

息切れ、倦怠感、内出血、そして足の痛み…
ただの疲労や風邪という場合も考えられるけど、何か大きな病気にも似たような症状が見られる場合がある。

どうしても嫌な想像が頭をよぎる。

翔『明日、智にぃにも相談して病院に連れていった方がいいと思う。その方が安心だし。』

雅『わかった。ありがとう翔にぃ、』

おれは机の上にあった医学書をペラペラとめくってみた。

"骨肉腫" "悪性リンパ腫" "白血病"

嫌な文字ばかりが並ぶ。
もうそれ以上見たくなくて医学書をとじた。

雅『智にぃおはよう！』

めずらしい。雅紀がこんなに早起きなんて。

智『おはよう。早いね、朝練？』

そう聞くと雅紀は首を横に振る。

雅『和の事で相談があるの。』

……和？昨日、潤と話していたのは見たけど何かあったのだろうか。

智『ん？なした？』

雅『あのね………………』

潤が和を心配してる事。昨日、翔と話して病院に行った方がいいと感じたことを聞いた。

智『わかった。土曜日の午前中にでもオイラ連れていくよ。』

雅『ありがとう！智にぃ』

そういって雅紀ははじけるようないつもの笑顔に戻った。