『幸せ』の意味 (ページ19)

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病魔17 ページ19

本格的に抗がん剤の副作用が和を苦しめはじめた。

和『っ……おぇっ……はぁはぁ…おえっ……』

オイラが翔たちより一足はやく和のところへ行くと和が苦しそうにもどしていた。

智『和…辛いね……。』

そう言ってオイラは和の背中をさすることしか出来なかった。

和『……っん……はぁ……智にぃ……はぁ……。』

熱があるのか和の目はうるんでいた。

智『どした？喉かわいた？』

和は首を横にふった。

何もできない自分に憤りを感じる。

コンコン…

翔や雅紀、潤が来た。

苦しんでいる和をみて翔はテキパキとお水をあげたり話かけたりしている。

さすがだなぁ。

雅紀は和が笑顔になるような話やゲームをしたりしている。

潤は入口の所に立っていて和に近づこうとしない。

智『潤……？こっちおいで？』

潤は首を横に振る。

雅『オレ、外で話聞いてくるよ。』

雅紀はまかせて。といって立ち上がった。

雅『潤？あっちで話そ？』

そう言って自販機で買ったお茶を潤に渡す。

潤『俺、怖いよ…和にぃは治るんだよね？』

雅『当たり前じゃん！和が辛そうにしてるのはお薬と病気がたたかってる証拠だから。ね？潤。一緒に応援してあげようよ。』

潤が泣きそうな目でオレを見る。

潤の気持ちは痛いほどわかるよ。

潤『うん……。分かった。俺、和と一緒に頑張る。』

えらいっっ！！！それでこそ潤だっ！

思いっきりくしゃくしゃに撫でると潤は照れくさそうにしていた。