康二くんと大人な涼太くん (ページ3)

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10時までフルで働いて、前掛けを外すと高校生は早く帰るようにと照にぃに催促された。

涼太くんは待ってくれてるわけないか。

涼太くんはホンマにきちんとしてる人。

恋人だからって特別扱いはしない。俺もしてもらうつもりは無い。

向「はよ帰らな」

俺は急ぎ足で最寄り駅に向かった。

俺と涼太くんの家は近い。かなり。

だから実質自分の家に帰るようなものやけど、今日はなんだか特別に感じる。

ブレザーのポケットから涼太くんに頂戴した合鍵を取り出して中に入る。

向「 ……ただいま」

入ると直ぐにソファで寝ている涼太くんを発見して起こさないように机に目をやると置き手紙があった。

遅くまでお疲れ様。俺寝ちゃってるかもしれないからご飯食べていってね。

ご飯まで用意してくれてるなんてなんて気が利く人なんだ涼太くんは。

涼太くんにブランケットをかけてから、ありがたく作ってもらったご飯を食べる。

皿洗いまで済ませて、机の上に俺もお礼の置き手紙をしておいた。

向「ほな、じゃあな涼太くん。」

こんな機会だからと、涼太くんの額にキスを落として、合鍵で鍵を閉めた。