【銀魂】真選組姐さん 龍と総督と。

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綿菓子を片手に祭りを楽しむA。









だが、その目は指名手配犯の幼馴染の姿を常に探していた。









(やっぱりそんな簡単に現れてはくれないか……ん、わたあめ美味しい…。)





久しぶりの純粋な甘い物に、そう思いながら出店の間を歩く。









(始まったか……平賀源外の出し物が。)





パァン！








花火の弾けた音が辺りに響き、出し物が始まった事を祭りに来ている人に伝えた。









夜空に浮かぶ花々を見て何かがおかしい事にAは気が付いた。





(晋助が祭りで動くっていう情報が入ってるのにまだ動き出さないなんて可笑しい……




……まさかっ！)







Aは慌てて平賀のいる舞台の方に振り向く。









花火を打ち上げていた砲台は此方の方






ーーーーつまり、将軍の方へ向いていた。









「不味い…！」






着物が崩れるのも気にせず、Aは逃げる人の流れを掻き分け、砲台の方へ走った。









だが。






その足はある者に腕を握られた事により、止められてしまった。









「よォ。そんなに急いで、どこに行くんだ、A。」









彼女の名前を紡いだのは、探していたはずの幼馴染。









「……晋助…」







十数年越しにあった彼の、片目となった翡翠色のキレ目が、Aを見下ろしていた。

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