今日の日はさようなら。また会う日まで。

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《 信夫 》









母「こら！！なんで抜け出したりなんかしたの！
先生たち心配してくれたんだよ！？」





病室に戻ったら、


やっぱり母ちゃんに怒られた。





また点滴をさせられて、



治療が始まる。






治療は辛いけど、



美嘉ちゃんのことを思い出すと、



頑張れそうな気がした。









「美嘉ちゃん！」





美「あ、信夫！」






それから僕と美嘉ちゃんは
毎日一緒にいるようになった。



ずっとずっと、一緒にいた。



２人で話したり、生活たちにいたずらしたり。




気づいたら、２人とも互いを
好きになっていた。




僕の入院生活は絶望だったはずなのに、
美嘉ちゃんのお陰で楽しかった。
美嘉ちゃんが僕を救ってくれたんだ。






「ねぇ美嘉ちゃん、僕たちが最初に会った、

あの霊安室ってところ、何をするところなの？」




すると美嘉ちゃんは一瞬、悲しそうな顔をした。




美「あそこはね、死んだ人がいく場所なの。」






死んだ人...




久しぶりに耳にした


死


という言葉。





僕はいつか、死んでしまうのかな...




考えただけで、怖かった。




美「そんなことより！
早く戻らないと先生たちに怒られるよ？」




「あ、そうだった！ごめん美嘉ちゃん、
僕戻るね？」



美「うん。じゃあまたね。」









美嘉ちゃんは、きっと、






この時からわかってたんだよね？






そう遠くない未来、



自分は死んでしまうのだということを...









「じゃあまたね。」






この言葉が、美嘉ちゃんの最期の言葉だった。









¨

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