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No.５ 記憶 ページ6
何年前からだろう？
僕が僕の名前を忘れたのは？
でもきっかけは、はっきりと覚えてる
そうこれは何年か前のお話
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僕には妹がいた
両親は幼い頃に他界した
それからは祖父母に育てられた
中学に入ってからは両親がいない事でいじ められた
最初は小さかったけど段々エスカレートして行った
僕は何をされても笑って誤魔化していた
そうしないと自分がもたなかったから
しかし、耐えきれなくなって2年の春から学校に行かなくなった
先生も何も云わなかった
きっと僕が邪魔だったんだろう
彼奴等も別の子をターゲットにしてやってたらしいし
飽きられたら捨てられるだよ
そんな或る日に街にサーカスが来た
妹が一生懸命お願いしてた
僕は乗り気じゃなかった
無理矢理連れられたようなもんだ
そこで見た者が僕の人生を大きく変えた
ピエロだった
何したったて平気な顔して笑いをとってる
『僕みたい──』
誰にも聞こえないように云った
その時だった。サーカスに入りたいと思ったのは
終演後、入団の許可を得るためにこっそり楽屋の方へ行った
はじめは裏方から始まった
とても楽しい日々だった
別の街へ行く時に僕は家から出ていった
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作者名：女武将信長 | 作成日時：2017年4月11日 0時
