No.4 復帰 ページ5
次の日、練習場所に行ったら皆が迎え入れてくれた
「おい、ピエロ君大丈夫かよ?」
屈強な男が駆け寄って僕の肩を揺さぶった
『き……気持ち悪くなる』
「ごめん、ごめん」と謝った
マジシャンのアシスタントが云った
「赤毛の女の子、毎日来てたわよ。絶対アンタに夢中よ」
『そんな事無いよ』と手を振る
皆で笑っている所に団長が来た
「おはよう。私を抜きで楽しそうにやってるね」
「「おはようございます!団長」」
1人が団長の手に持ってる手紙に気づいて訊いた
「団長〜 其れは何ですぅ?」
「あぁ、これか? これは赤毛の子からだ」
皆から冷やかされた
恥ずかしくなってテントの外に逃げた
「あー! 逃げた!」
テント裏に行ったらあの子が居た
「うふふ、こんにちは。ピエロ君♪」
胸が張り裂けそうなくらい体内に血が巡るのが判った
「其れ私の手紙ね? 読んでくれた?
あの時私の目の前で倒れたからびっくりしたのよ。体調はもう大丈夫?
毎日行ったけど貴方いなかったわね。療養中だったのね」
結構お喋りな子なんだ
「あら、ごめんなさい。自己紹介がまだだったわね?」
一息置いてから彼女は告げた
「私はルーシー・モード・モンゴメリ。好きなように呼んで構わないわ。貴方は?」
僕の名前?
そんな事言われても困る
だって
自分の名前を忘れたから
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作者名:女武将信長 | 作成日時:2017年4月11日 0時