エンカウント＿１３ ページ17
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センラさんからは嘘をついているとかからかっているとかの感じがしなかった。困惑を隠さず率直に問いかける。
「な、なんで？センラさん一人で来てるのわざとじゃないんですか？」
「そうなんやけどな。志麻くんに俺がたまに一人で来とること言ったん？」
「言いました。駄目だったですか？」
「いや駄目ではないんやけど……志麻くん勘違いしそうやから黙ってたんよ。でもAちゃんから聞いたって言うし、今夜の予定聞かれたからちょうど行くつもりって言ったんですよね。せやから多分、勘違い志麻くんが来るかと」
「……ちなみに勘違いって」
センラさんが小さく微笑む。普段の様子からはかけ離れている、妙に大人な表情にどきっとした。
「ほんまにそうしたろうかと思ったこともあるんですけどね」
「え……」
「冗談冗談！そんな身構えんといて」
顔の前で片手を振って否定を表すセンラさんに内心ホッとする。だってそうなったらちょっと困る。
まとめると、志麻くんはセンラさんが私を狙ってここに来ていると思っているけれど、センラさんにその気は全くない。しかし勘違いしている志麻くんは、私を奪られまいと、センラさんの来店する今日ここに来るかもしれないということだ。
もしかしてこれ一方的な修羅場になる？
「もし来たらお願いします」
「ええ？お持ち帰りでしょ」
「持ち帰られるの私を想定してますよね？普通にシフトあるんで。店員の特権使いますよ」
「何それ」
「お知り合いのようですし、よろしければあちらのお席で相席はいかがでしょうか？」
「うわー！蛇の巣穴に放り投げる気やー！」
わざとらしく怖がるような声を上げるセンラさん。
相手は志麻くんなのに、蛇の巣穴？……あ、
「「シマヘビ！」」
私が思い至ったことを感じ取ったのかセンラさんは声を重ねてきた。
謎に面白さがこみ上げて二人して笑い出す。
「いいですねそれ！センスある！」
「やろ？まあ志麻くんのリスナーはシマリスなんやけどな。可愛ええの選んでからに」
「何の話？」
関西訛りのイントネーションが耳に入る。
その口調もだが、何よりこの声は、志麻くん。
「楽しそうやんお前ら。俺も混ぜてや。混ぜろ」
瞳孔が開いた美形の顔の迫力に、思わず息を呑んだ。
続く (更新停止中)
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夢女子S氏(プロフ) - 更新,,,,まってます！！ (2021年8月9日 8時) (
レス) id: 59c0caef7c (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - LiLi Kaさん» ありがとうございます！最近何故か時間の流れが早くて更新が遅くなってしまっているのですが、楽しんでいただければ幸いです……！ (2020年11月11日 0時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - とぅーかわさん» レス遅れてすみません、ありがとうございます！smさんの覚悟を表した台詞を気に入っていただけて嬉しいです^^* (2020年11月11日 0時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - 更新ありがとうございます！すっごく好きなお話なので嬉しいです！ (2020年10月29日 22時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
とぅーかわ(プロフ) - 更新お疲れ様です、「ダッサい俺にもっぺん惚れろ」ってセリフめちゃくちゃ好きです・・・ﾊｧｧ尊い・・・ (2020年9月20日 23時) (レス) id: a4e63592ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア
| 作成日時：2020年8月27日 17時
