エンカウント＿１０ ページ14
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「二つ先の信号右」
「おー、了解。そうやお前さ、今度俺らCD出すんやけどいる？」
信号が青に変わり、志麻くんは車を発進させる。
「俺らってことは、浦島坂田船？」
「おう。アルバム出すんよ」
「へえー、すごいね」
毎年出しているようではあるが、人気じゃないと出せないものだ。純粋な気持ちで称賛を口にした。
「そんで、そのアルバムをいるならあげるって言ってんやけど。どう？」
「うーん……あー、そっかセンラさん……いる」
「ちょい待ち、なんでセンラ出てきた？」
志麻くんはこちらがびっくりするような勢いで首を捻って見てきた。
そんなに驚かれるとは思っていなかったため反応が遅れる。
「え、っと、センラさん、志麻くんがいない時たまに来るんだよね。一人焼肉にハマってるって言ってて」
「……ほお。それで？」
「え？ああ、名前出した
「ふーん……センラなんや、貰う理由」
「いやそれだけじゃないよもちろん……」
志麻くんがピリピリしていて少し弱気になってしまったが本心だった。
センラさんがそこまで頑張ったアルバムなのだから、きっと志麻くんも全力を尽くしているはずで、その渾身のアルバムを聴きたいと思ったのだ。
……言える雰囲気じゃないな。落ち着いたら志麻くんの方から話しかけてくれるからそれまで待とう。
しばらく沈黙の流れた後、志麻くんがそれを破った。
「センラどんくらい来るん？俺より来てる？」
聞くんだ。怒ってたのに。
だが志麻くんの様子を見るに収まったようなので、答えていくことにした。
「志麻くんより来ることはないかな。センラさんも忙しいみたいだし」
「ふぅん。……なるほどね。……っても…………かったの……」
「ん？」
「んー。なあ、ここの信号やんな？」
「あ、うん」
私の返事を聞き、右へハンドルを切る。信号がちょうど青に変わったので止まることはなかった。
それから、志麻くんはアルバムのことや浦島坂田船で計画していることなど、たくさん話してくれた。
あの頃はあまり教えられなかった話。楽しくて、自然と相槌が増えた。
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夢女子S氏(プロフ) - 更新,,,,まってます！！ (2021年8月9日 8時) (
レス) id: 59c0caef7c (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - LiLi Kaさん» ありがとうございます！最近何故か時間の流れが早くて更新が遅くなってしまっているのですが、楽しんでいただければ幸いです……！ (2020年11月11日 0時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - とぅーかわさん» レス遅れてすみません、ありがとうございます！smさんの覚悟を表した台詞を気に入っていただけて嬉しいです^^* (2020年11月11日 0時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - 更新ありがとうございます！すっごく好きなお話なので嬉しいです！ (2020年10月29日 22時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
とぅーかわ(プロフ) - 更新お疲れ様です、「ダッサい俺にもっぺん惚れろ」ってセリフめちゃくちゃ好きです・・・ﾊｧｧ尊い・・・ (2020年9月20日 23時) (レス) id: a4e63592ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア
| 作成日時：2020年8月27日 17時
