思春期達の愛憎(笑)劇 ページ34
「不破先輩どう思います?」
「三郎に悪気はなかったんだよ」
廊下を歩きながら苦笑いをした不破先輩は、「どうも彼は素直に言えない性分でね」鉢屋先輩に対するフォローをいれた。
とりあえず大崎先輩のリサーチをすることにした私は、一応鉢屋先輩の同室である不破雷蔵先輩に聞き込みを行なっている。
「大崎さんはあの頃はまだ普通に可愛い女の子だったし、三郎も調子に乗っちゃったからねえ」
「大崎先輩がメンヘラっちゃったのはいつですか?」
「去年かなぁ。大崎さんが三郎に蹴りを入れた時は流石に僕もビックリしたね」
「不破先輩は風花先輩に間違われたりしませんでしたか?」
「うーん... ...。それが不思議とないんだ。大崎さんは三郎センサーでもついているんだと思う」
不破先輩は廊下の先にある中庭を指差すと、「あ、体育委員会だ」とイケドン中の体育委員会を見つけた。
「... ...体育委員会?なんで?」
「あれ、知らないっけ?大崎さんの初恋が七松先輩って話」
「」
「今はそうでもないよ。三郎が事あるごとに邪魔したからね」
「あ、やっぱり鉢屋先輩って」
「うん」
二人して大きなため息をついた。風花先輩が少々かわいそうになってきた。はあ。
「大変ですのぉ」
「そりゃあね。... ...Aはさ、三郎に頼まれたんだよね」
「へぇまあそうです」
「だったらさ... ...。」
耳を貸して、と不破先輩がしゃがんだ。私は顔を近づける。不破先輩は私の耳元でこう言った。
「______。」
「へっ?」
ニコニコ顔の先輩は「頑張って!」と廊下の向こうに歩いて行ってしまった。
「っ?、?」
なぜ不破先輩がそんなことを知っているのだろうか。耳元で囁かれた言葉を心の中で暗唱した。
(次のくのたまの実践授業は、町での情報収集なんだ)
(それに忍たまも参加するんだけれど、タッグマッチなんだよね)
(ねえAちゃん、)
「つりばし、こうか」
首をひねった。
「つりばしこうかってなんだ?」
「ッ誰」
体を翻して背後にあった手を弾いた。
「... ...三之助?」
そこには泥だらけの三之助がいた。もしかしなくても委員会帰りだろう。心なしか不機嫌な気がする。
私が振り払った手は再び私の腕を掴んだ。剣呑な目が私を見据える。
三之助の後ろにいた滝夜叉丸先輩が何か叫ぶようにパクパク口を動かしている。
「 ・ ・ !」
「なんすか滝夜叉丸せんぱーい!」
「に・げ・ろ!!」
理解するには遅すぎたかもしれない。
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苺たると(プロフ) - 涙腺ゆるゆるにして見てました…。こういうネタ大好きなので嬉しいです!更新楽しみにしてます! (2020年6月29日 21時) (レス) id: 4ddd192ae6 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - MadHatterさん» ありがとうございます!この小説を楽しみにしていただけたら幸いです!無理をせずゆっくり書いていきたいと思います! (2018年3月23日 18時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
MadHatter(プロフ) - ボロボロ泣きながら拝読させて頂きました。続き楽しみにしております。無理だけはなさらないでください。 (2018年3月23日 2時) (レス) id: 17134202e7 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - ざわさん» ありがとうございます。3月以降から本格的に更新を再開したいと思います。今回は生存報告としての今の現状とお話をあげさせて頂きました。引き続き応援よろしくお願いします。 (2018年2月12日 23時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
ざわ(プロフ) - ドキドキしながら一気読みしてしまいました! この作品大好きです!素敵な小説をありがとうございます。受験はもうラストスパートでしょうか?お勉強頑張ってください!このコメントが届いているかどうかわかりませんが、心から応援しています...! (2018年2月6日 23時) (レス) id: c9576dec0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かまぼこうどん | 作成日時:2017年7月3日 22時