33:荷物持ちと買い物 ページ33
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「重た…。ってか、これ全部レディース…。」
絶賛沖田の荷物持ちしている私。
両手には、女性物の洋服が入っているショッピングバッグがたくさん握られている。
「…もしかして、彼女さんへのプレゼント?」
アクセサリーを物色している沖田に聞くと、ちらりとこちらを見た。
「ポチ如きが嫉妬ですかィ?」
「べ、別に、そんなんじゃないよ。」
沖田は、ふーんと言うと品物に目を落とす。
真剣な顔で選んでるくらいだ、きっと大事な女性に贈る物なんだろう。
「(…別に、嫉妬なんかしてない。)」
そんな私の心情もよそに、沖田はネックレスを二つ見せた。
「ポチ。お前なら、こっちとこっちどっちが良いですかィ?」
「…こっちの方かな。」
細かいデザインのネックレスを指す。
沖田は犬のように私の頭を撫でると、そのままレジに向かった。
「お待たせしやした。」
お会計を済ませた沖田が私の前に現れる。
「喉、渇いてやせんか?
お茶買って来いよ。もちろん、お前の金でな。」
気遣いを見せてくれたと思ったら、安定のサディスト発言。
私はため息をついて、一言返事した。
近くにあった自販機に向かい、お茶を買う。
「(あ。新しいフレーバーの紅茶出たんだ…。)」
買おうかと悩んでいた時、ふと首筋に冷たい感触が。
驚いて後ろを向けば、平然とした顔の沖田がいる。
「お前ェ、それが良いんだろ?」
鎖骨辺りに触れると、シャランと鳴る何か。
「…見てきたら。」
その台詞を聞き届けた私は、大急ぎで化粧室に向かった。
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クルルモンキー - クッ!敵わぬ!どうしても鼻血がッ! (2018年7月24日 21時) (レス) id: 5f81d4602a (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - narutokun0531さん» ありがとうございます!これからもっとドSっぷりを披露していきますね! (2017年9月11日 1時) (レス) id: ceb1c5f540 (このIDを非表示/違反報告)
narutokun0531(プロフ) - すごく面白いです、総悟のドSっぷりがたまりませぬっっ!! (2017年9月9日 0時) (レス) id: b0e0a6ed6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜月 | 作者ホームページ:https://twitter.com/sakura_duki3
作成日時:2017年9月3日 20時