95.制御 - kazu - ページ28
劇場を出てまず向かったのは駐車場だった。
もしもそこでAが大野の車に乗り込もうとしていたら、引きずり出してでもアイツを奪ってやる。
不倫なんか絶対にさせない。
もうこれ以上、Aの辛そうな顔なんて見たくないんだよ。
「…あ、」
数台並ぶ車の間に大野らしき男の姿が見えた。
その瞬間、自分の身体が怒りで震え始める。
…落ち着け。
ここはAを連れ出すだけでいい。決してあの男を殴ったりするような場面じゃない。
そう気持ちに制御をかけつつ大野に近づいていくと、そこにAが居ない事に気がついて。
１人で車に乗り込もうとしていた大野と目が合った。
「…あぁ、先日はどうも」
俺に向かって軽く会釈。
この男の言う"先日"が自販機の前で会った時か、それともあの信号待ちをしていた時なのかは分からない。
大野は完全に車から降りると、ゆっくりと俺に近づいてきた。
「何か用かな」
「…」
「彼女のことなら、教えてあげられることは何もないよ」
驚くほど落ち着いた口調
まるでこうなる事が分かっていたかのように思える。
俺がここに来た理由も、俺の気持ちも…この男には全部見えているんだ。
「今日…Aと会いました？」
「だから、彼女のことは何も教…」
「会ったのかって聞いてんだよ」
この男に対するこれまでの怒りが、口調となって表れる。
「どうして知りたいのかな」
「アイツの辛い顔はもう見たくない」
「へぇ、辛い顔してたんだ。彼女」
彼は俺から目線を外して、少しだけ口角を上げた。
「かわいいね、"今夜は会えない"って断っただけなのに」
「は…？」
「そんなに辛そうだったんなら、会ってあげればよかったかな」
柔らかな笑みを零すその口元に、俺の怒りは増していく一方で。
「そうだ…俺から君に、聞いてもいいかな」
「なんだよ…」
今にも飛び出そうなこの拳を、俺は必死で抑えつけていた。
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のね夢(む)(プロフ) - ともさん» とも様＊はじめまして☆大野さんとの幸せを願っていたのですね…智担なら当然だ（＞＜）でも二宮くんの気持ちも響いていただけたようで安心しましたっ。最後まで読んでくださりありがとうござます♪ (2017年7月18日 1時) (
レス) id: 0ea4b451c7 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - のね夢さん、はじめまして。智担の私的には…大野さんと幸せになって欲しかった(>_<)二宮さんの一途な愛がスッゴク心に響きました( *´艸`) (2017年7月17日 16時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - のね夢しゃーん！ 私、たしか、さっき あっちで保健室で……落ち着いてたはずなのにっ……和くんっっっ！あまあまじゃないかぁぁぁ〜(*/∀＼*) ほろ酔い和くんは本音出て可愛いし嬉しいなぁ〜♪ (2017年4月27日 22時) (レス) id: aaada8bfdf (このIDを非表示/違反報告)
のね夢(プロフ) - 咲詩(さきうた)さん» 咲しゃまー！ふふふ…誘ってます、誘ってます（笑）服のまま一緒に入りたいよ〜いたしたいよ〜←こら。自信のない二宮くんが個人的に好きなのです。んふふ。ありがとう！ (2017年4月27日 10時) (レス) id: 0ea4b451c7 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - のねしゃまー！ナニ、私を誘惑するの？←違……服のままバスタブINは二宮さんが似合うよねー(笑)ちょっと不安になりながら、でも愛してく……素敵！更新有り難う (2017年4月26日 21時) (レス) id: ba6a9accd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミト
| 作成日時：2016年12月9日 21時
