88.「削られていく愛」 ページ21
「ねぇ、これだけ言ってもダメなわけ？」
二宮さんの声から怒りが消えた時、残る哀しみはさらに増していくように聞こえた。
「不倫は罪なんだよ」
「…」
「訴えられるかもしれない」
「…」
「誰も助けてなんかくれないよ」
「…」
「だって悪いのはお前だから。お前と…その不倫相手だから」
「…」
「前に言ったよね。"純粋ぶんな"って。…早く目ぇ覚ませよ。痛い目みる前に…」
ここまでの言葉が不思議と心に溶けていったのは、いつもみたいに罵倒だけして終わるのではなく、
「削られていくだけの愛なんて、悲しすぎるでしょ…」
こうやって、今、私を優しく抱き締めてくれたからだ。
「削られていく愛…？」
ほら…二宮さんの言葉が心にすっと入ってくる
「そう…。はっきり言って欲しい？」
いつものその口角の上がり方に少しホっとして
「A、弄ばれるのはもうやめな」
私の心は、自らトドメを刺されにいったんだ。
変わる…何かが変わる。
まるで呪縛から解けた気分。
だけど。
だけどね、二宮さん…
「私…それでも」
「…」
「大野さんのこと好きなの…」
「…」
「弄ばれてたって、私は…好き」
「…」
二宮さんは心底呆れた顔で私を見ていた。
そして大きな溜め息を一回だけ吐き出すと、一つだけ"アドバイス"を私によこした。
「そんなにあの男の事が好きなら、まず相手の女と別れてもらえ」
「…」
「話はそっからだろ」
「…」
「まぁ、せいぜい頑張って」
冷たく言い放たれたその言葉は私の足元に転がり落ち、二宮さんはそれを踏みつけるようにしてリビングから出て行った。
ぽつんと取り残された私は、その言葉を拾い上げて。
「…"削られていくだけの愛"なんて、御免だ」
また新たな道を、これから進もうとしていた。
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のね夢(む)(プロフ) - ともさん» とも様＊はじめまして☆大野さんとの幸せを願っていたのですね…智担なら当然だ（＞＜）でも二宮くんの気持ちも響いていただけたようで安心しましたっ。最後まで読んでくださりありがとうござます♪ (2017年7月18日 1時) (
レス) id: 0ea4b451c7 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - のね夢さん、はじめまして。智担の私的には…大野さんと幸せになって欲しかった(>_<)二宮さんの一途な愛がスッゴク心に響きました( *´艸`) (2017年7月17日 16時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - のね夢しゃーん！ 私、たしか、さっき あっちで保健室で……落ち着いてたはずなのにっ……和くんっっっ！あまあまじゃないかぁぁぁ〜(*/∀＼*) ほろ酔い和くんは本音出て可愛いし嬉しいなぁ〜♪ (2017年4月27日 22時) (レス) id: aaada8bfdf (このIDを非表示/違反報告)
のね夢(プロフ) - 咲詩(さきうた)さん» 咲しゃまー！ふふふ…誘ってます、誘ってます（笑）服のまま一緒に入りたいよ〜いたしたいよ〜←こら。自信のない二宮くんが個人的に好きなのです。んふふ。ありがとう！ (2017年4月27日 10時) (レス) id: 0ea4b451c7 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - のねしゃまー！ナニ、私を誘惑するの？←違……服のままバスタブINは二宮さんが似合うよねー(笑)ちょっと不安になりながら、でも愛してく……素敵！更新有り難う (2017年4月26日 21時) (レス) id: ba6a9accd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミト
| 作成日時：2016年12月9日 21時
