70.見破る瞳 ページ3
予定よりもだいぶ遅くなってしまった帰宅。
マンション前で車から降りると、"遅くなってごめんね"と大野さんの控えめな声が私を気遣った。
「いえ…長く一緒に居られて嬉しかったので…」
「うん、俺も」
見守るような優しい目。
帰るのが惜しい。
「それじゃあ、おやすみなさい」
頭下げて車に背を向ける。
「そういえばさ、」
後ろから追いかけてきた声に振り返ると、目が合ったと同時に大野さんは続けた。
「お兄さんとは一緒に住んでるの？」
「…」
一瞬、何の話をしてるのか分からなかった。
さっきまでの時間があまりにも幸せすぎて、自分が生んだ嘘を忘れてしまっていたのだ。
「あー、えーっと…」
詰まる言葉。まさかそんなことを今聞いてくると思ってなくて。
"お兄ちゃん"以外の嘘を私は用意していない。
「１人で住むような物件じゃないもんね、ここ」
「そう、ですね…はい…」
「いいじゃん、兄妹仲良くて。隠す必要ないよ」
諭すような口調が胸に刺さる。
意外と興味を持ってくれてる大野さんに、これからはもう、兄と同居している演技をしていかなければならない…
そんな覚悟を決めた時だった。
「お兄さんも、あの劇場で働いてるんだね」
「えっ？」
「あれ…違ったかな」
わざとらしく首を傾げた大野さんに、私の心臓は震え始める。
きっとこの人は、
すでに嘘を見破っているんだ…
「違…わない、です」
「だよね」
「もしかして、会ったんですか…？ その…私の"兄"に…」
最後の悪あがき。
意地でも二宮さんを"兄"で通したかった。
でも、私の目を捉えて離さない大野さんの瞳は一度も動じなくて。
「"お兄さん"、じゃないでしょ」
「…」
これ以上は無駄だと、首を縦に振った。
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のね夢(む)(プロフ) - ともさん» とも様＊はじめまして☆大野さんとの幸せを願っていたのですね…智担なら当然だ（＞＜）でも二宮くんの気持ちも響いていただけたようで安心しましたっ。最後まで読んでくださりありがとうござます♪ (2017年7月18日 1時) (
レス) id: 0ea4b451c7 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - のね夢さん、はじめまして。智担の私的には…大野さんと幸せになって欲しかった(>_<)二宮さんの一途な愛がスッゴク心に響きました( *´艸`) (2017年7月17日 16時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - のね夢しゃーん！ 私、たしか、さっき あっちで保健室で……落ち着いてたはずなのにっ……和くんっっっ！あまあまじゃないかぁぁぁ〜(*/∀＼*) ほろ酔い和くんは本音出て可愛いし嬉しいなぁ〜♪ (2017年4月27日 22時) (レス) id: aaada8bfdf (このIDを非表示/違反報告)
のね夢(プロフ) - 咲詩(さきうた)さん» 咲しゃまー！ふふふ…誘ってます、誘ってます（笑）服のまま一緒に入りたいよ〜いたしたいよ〜←こら。自信のない二宮くんが個人的に好きなのです。んふふ。ありがとう！ (2017年4月27日 10時) (レス) id: 0ea4b451c7 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - のねしゃまー！ナニ、私を誘惑するの？←違……服のままバスタブINは二宮さんが似合うよねー(笑)ちょっと不安になりながら、でも愛してく……素敵！更新有り難う (2017年4月26日 21時) (レス) id: ba6a9accd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミト
| 作成日時：2016年12月9日 21時
