第124話 ソリティア ページ25
相澤「何だ？」
『ちょっと校長先生の事、思い出しちゃって…』
相澤「…ああ、“最適解”とか言っていつも勝手に入ってくるからな」
『そう言うけど拒否しないですよね』
相澤「……慣れた」
『相澤先生…手、ありがとうございます。寒いから中に入って温かい物でも飲みませんか？風邪ひいたら大変だし…』
相澤「そうだな…」
温まった私の手は彼の手と一緒に捕縛布の外へと出される
そして彼は私の顔を数秒見つめた後、肩へもたれかかってきた
マイク先生が彼にこうしている所をずっと前からよく見かけていて、その関係を羨ましく思った事がある
付き合い始めてからは彼が私にするようになった
こうする時は大体ただくっついていたい、疲れた、悩みがあるのどれか
今日のはどれだろう
『……あ！もしかして体調悪いですか！？そういえば今日はずっと変でしたよね？私ったら医者なのに気が付かなくて…すみません！』
相澤「いや…どこも悪くないよ」
『本当ですか？』
相澤「なんともないから心配するな」
彼はもたれていた頭を持ち上げてポケットに手を突っ込み、ゴソゴソと何かを取り出す素振りをみせる
相澤「手…出してみろ」
何も考えずに片手を差し出した
相澤「……違う、そうじゃない。両手だ」
言われた通りに両手のひらを上に向けて合わせると、そこに小さな黒っぽい箱のような物をぽんと乗せ、再び肩にもたれかかった
これはなんだろう
恐る恐る開けてみると、一粒の透明なダイヤモンドが星が瞬くようにキラキラと輝きを放っていた
指輪だ
相澤「……そろそろ結婚するか」
その言葉を聞いて心臓が止まりかけた
彼と指輪を何度も交互に見つめて、驚きの余りに言葉を失っているとふと肩が軽くなり、視線が合った
早く返事しないと
そう思えば思う程、声が出なくて
『……………はい』
やっとの思いで絞り出した言葉はたったこれだけ
しかも震えた声で
彼はケースから指輪を取り出すと私の左手の薬指にはめ、優しく抱き締めた
忙しかったはずなのにいつ指輪を用意したのか
一人で行って一人でこのデザインを選んだのか
何故サイズがぴったりなのか
クリスマスの今日、プロポーズすると決めていたのか
感情が昂っていてそんな余裕はないが聞きたい事が次々と湧いてくる
もしかして今、世界で一番幸せなのではないだろうか
彼の腕の中で体の奥から込み上げてくる幸福感を噛み締めた
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さくら(プロフ) - はるさん» 私も大好きなんですよ。だからめちゃくちゃわかります！！更新、楽しみにしてくださってありがとうございます。いつも遅くてすみません…完結に近付いているので頑張ります！ (2021年8月24日 14時) (
レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 相澤先生のデレ、！！プレマイ、相澤先生の夢小説読み始めてからすごい好きになりました、笑笑こーゆー副産物ありますよね((あれ、そんなことはない？私だけ?笑笑))更新いつも楽しみに待ってます！応援してますっ (2021年8月24日 13時) (レス) id: 417ffa247e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2021年8月13日 0時
